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「#エロ」のBL小説を読む
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- ナノ -
「ねぇ、名前」
「なぁに?リドル」
「君は明日試験だと言うことを知っているかい?」
「も、もちろんだよ!私が忘れるわけないじゃない!」
「それならなぜ勉強をしない」
「あのねぇ、リドル。勉強だけが全てじゃないのよ」
「…っち」
「あ、誰か来る」
「やぁ、Msバークリュー」

おい、なんだその爽やかな笑顔。いつ見ても完璧すぎる。私にはそんな顔見たこともないのに。ニマニマしていると、私のつま先に電撃の様な痛みが走った。つま先を見るとリドルは器用にバークリューに見えないようにぐりぐりと私の足を踏んでくる。リドルの顔を見ると、失礼な事を考えているね。と物語ってる。バークリューが去るとリドルは真顔に戻り

「僕の笑顔は君に向けられることは一生ないね」
「あ、そういえばマリアが友達に言っている事が耳に入ったんだけど、1年生にめちゃめちゃ可愛い子が入って来たんだって。本当に可愛いらしいの」
「へー」
「しかも、噂ではホグワーツ中の男の子がメロメロになってるらしいの」
「僕には全く興味がない。」
「えー!でもそれだけ可愛いなら一回ぐらい見てみたくない?もう私たち3年だよ?毎日毎日勉強ばかり。飽きない?そんな飽きてる中に可愛い子を見るときっと気分が変わるよ!」
「見たくないし、勉強は飽きない。…はぁ、馬鹿といるとこっちまで馬鹿になりそうだ」
「なんでそんな事言うの!?ひどい!この傷付いた乙女の心は癒されそうにないわ!このまま失礼しちゃうわね!」
「馬鹿なの?次の授業は1年との合同授業だ。サボったら進級できないと言われたの忘れたの?」
「進級できないって事はリドルと居れないって事?」
「そうだね。僕は無事に4年生になり、君は3年生だ。授業も違えば学年も違う。会う暇なんてない。まぁ僕はそっちの方がもっと勉強に励めそうだ」
「リドルと居れないならこんな所にいてもなんの意味もない」
「でしょ?ただでさえ遅刻気味なんだから急ぐよ」

***


名前はずっと項垂れて僕のセーターの端っこをつまんでついてくる。その、小さい脳みそで何を、考えてるんだ。名前は僕程ではないけれど、すごく整った顔をしてるし、身長は小さいけど綺麗だ。初めてみたとき息を飲んでしまった。それがある理由で僕には懐くはめになるたんだけど、それはまた今度。つまんでる手をはなし、名前の、手を握ると名前はにこりと笑った。そして教室へ向かう。教室にはいると二学年全員いるとウジャウジャしてて蟻が蠢いているようで気持ちが悪いかった。名前はうぇっと訳の分からない声を出して僕の後ろに隠れる。1番後ろの席は既に満席であいにく1番前の席しか空いてなかったのでそこへと座った。名前は僕の羽ペンてクルクルと遊んでいる。1番後ろの席は何人もの生徒が一箇所に集まっていた。聞こえて来る会話の内容から先程名前が言っていた例の1年生なのだろう。

「リドル!みてみて!羽ペンをカールしてみたよ。」

軽やかに名前を殴ると一生懸命に手でカールをまっすぐにした。にしてもどうやって羽ペンをこんなにカールにしたんだ。

「どうやって…と思っているね?ジャーン!これを使ったのだよ!名も知らぬレイブンクロー生から貰ったマグル用品でまつ毛をカールするホットカーラー!」
「そんなゴミの様なものは捨てろ」

そこにダンブルドアが薄気味悪い笑みを浮かべながら教室へと入ってきた。あれだけ騒がしかった教室は一気に静かになった。
「皆、そろっておるな。皆も知っての通り今回は一年生、二年生の合同授業じゃ。この授業ですべきことは、ひとつ。一人一人花びらを持っておる事だろう。それを交換するのじゃ。1人25枚全て交換したらば各自解散してよろしい。ただし、交換する25枚は学年の違うクラスとする。以上じゃ」

周りは戸惑いの顔を浮かべる奴もいれば、すぐさま交換しにいく奴すらいる。名前は横でいつの間にかふて寝してる。名前を起こすと「嫌だなぁ…」と不機嫌そうに声を出した。「早く終わらせて寮に帰るよ。10分で終わらせて。」「はーい…」と、どこかへと行く名前を見送ると僕も席を立った。さて、どうしようかな。

16.01.07
22.05.16-修正・加筆-

「そんなゴミの様なものは捨てろ」

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