彼女は元々体が悪く、数日前に倒れてしまったそうだ
俺のことはずっと、ずっと知っていたようで、ずっとあこがれていたそうだ
「楽しそううにね、テニスをするリョーマくんが、その、す」
《好きだったの》
俺はその言葉を言わせない
無理やりに口を塞いでやったから
「好きだ」
いつしか2人の頬は夕日色に染まっていた
いや、夕日自体に染まっていたのかもしれない
いつものように、
夕日色に染まっていた―――
END
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