レッドアップル・レグホーン


portrait

 私である。
 自分のことを書くのはあまり得意ではないので、現ルニ・トワゾ歌劇学園の十五代目学園長を務めていることと、十二年前まで劇団ロワゾにて主にレイヴンを担当していたことだけをこの場を借りて記しておこうと思う。
 余談であるが、文体から受ける私への印象と実際に話したときに受ける私への印象はかなり異なるらしい。
 皆々、よく学び、よく遊び、よく演じて、自らのよりよい道へと飛び立つことを期待しています。

:補記
 レッドアップル・レグホーンは演劇を何よりも愛する人物であるが、演者としての自らには「演じ続けるほどの才がない」と現役時代から強く感じており、自身の演者としての人気が最高潮を極めた瞬間に突如として舞台役者を引退をしている。
 そして、引退理由を問われた彼は「これが私の限界だと思いました。期待に添えず申し訳ありません」とはっきり断じている。
 レグホーン家に生まれた彼は生まれた頃から「レイヴン」を演じることを周りから期待されていたが、彼が実際に演じたかったのは「スワン」であった。
 彼はそんな古い慣習も変えていこうと現在は学園のために尽力している。

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