「どうした夜魅。何が不満だ?」

ザクン
振り下ろされたハンティングナイフは人形の首を切断した。そのままテーブルまでも貫いたナイフを放し夜魅は乱暴に椅子に座った。
人形はテーブルに縫い付けられたまま。


「いーえ。聖なる礼拝堂での惨劇を見れて夜魅は大満足です」

「ではそのふくれっ面をどうにかしなさい」

「満足です。こーんな私好みな事をするのは始刻くん位ですから」

「…時宮始刻が自殺して不服か」

反応した夜魅は舌打ちをして再びハンティングナイフを抜いた。苛立つ様子を隠さずザクン、ザクンと何度も何度も人形を刺す。原型が崩れ頭部が粉々になる。
もはやどんな顔をしていたのかが分からない。

「気に入ってた駒が減った…いい信者だったのにな」

ハンティングナイフを適当に放り、砕けた人形はそこらに控えてた人に片付けさせる。
真新しいテーブルを運んできた奴らは「遅い」と一度足蹴にして、行儀悪くテーブルに足を乗せた。


「減ったなら…新しく作ればいいだろう夜魅」

「…そうですね!まだまだ駒なんていっぱいいるし」


うふふ…と悪戯な笑みを浮かべる≪人類最美≫は次は誰にしようと呟いた。



【聖ルドルフ学院高校】
生者:なし
死者:時宮始刻、不二裕太、赤澤吉朗、木更津淳、柳沢慎也、金田一郎、野村拓也

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