「フン、鳳長太郎は面白い選択をしたな」

「ええ…人殺しの道を歩むか仲間を見殺しにするか」

指先をマニキュアで綺麗に彩りながら闇口夜魅は薄く笑った。
今日はアクセサリーと和服ドレスに合わせブラックローズの色。すぅっと爪がマニキュアに塗られる度に満足そうにしている。その様子を見て≪人類最高≫は今日は機嫌がいいなと思った。

「ふふ…仲間を見殺しにしちゃうなんて傑作ですね。本当に愉快でこれだからゲームは飽きないです」

「ああ、≪最高≫だ」


夜魅は最後の指先もブラックローズで飾るとふぅと息を吹きかけ容器は何本もマニキュアが入っているボックスに放った。次にトップコートを取り出し慣れた手付きですばやく艶を出している。
しかしいつもより丁寧な塗り方に≪人類最高≫は首を傾げた。

「どこか行くのか」

「うふふ…上手くできたご褒美に京識くんとデートなんです。エスコートしてくれるらしくて」

嬉しいですと笑う夜魅は≪人類最美≫ではなく年相応に見える。深く腰かけた≪人類最高≫は楽しんでこいとだけ言った。



【氷帝学園高等部】
正者:零崎京識、闇口侑士
死者:跡部景吾、向日岳人、宍戸亮、芥川慈郎、鳳長太郎、樺地崇弘

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