||| 態度

 
「君」は豪華客馬を運送するギガホースと遭遇する。
グルメコロシアムにも出入りしていた経験から猛獣を黙らせる方法には精通している。また、生態調査の経験からギガホースが暴れる原因を見極める慧眼は正しい。正しいのだが、それだけではない。
「君」がその場にいることも一つの要因だ。「君」はそこにいるだけで人間にも動物にも嫌悪感を刺激してしまう。「君」はそこにいるだけで悪影響を与える。その事を理解しているのか?

「君」はギガホースを黙らせた後に足代わりとしてギガホースの背中に乗る許可を貰うが、あくまで背中のみで、絢爛豪華な客船を踏み歩く権利はない。スタッフの言うことは至極当然である。

そして「君」の「疑問」も尤もだ。「君」は一人の男と遭遇する。その心優しい小さな青年は普通ではない。普通ならば話しかけ食事に誘うことなどしない。正しい反応というのは例の怯えながら数の力でやってきた有象無象の事をいう。だが、どうかその「疑問」を手放さないでほしい。
必ず答えを見つけるんだ。証明するんだ。

「君」は確かに不可解な「存在」だけれど、理解してくれる者はきっといる。

「私」は「君」の幸せを願っている。

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