バイクソルジャー



夜が来た。
もうすっかり辺りは暗い。

約束の時間、あたしは駅に向かいクラウドとジェシーと待ち合わせた。

電車はまだ来てないみたい。
ちょっと遅いような…。

そんな風にホームを眺めていると、何かがこちらに近づいてくる音が聞こえた。





「鉄道、今夜はもうないぞ。やつら、終電を早めたんだ。というわけでバイクを借りてきたから、これで上行こうぜ!」





見れば、そこにはバイクを押してこちらに来るビッグスとウェッジの姿があった。

電車はもう来ない。
そう言ったビッグスに「うんうん」と頷くウェッジ。

ああ、なるほど。終電が早まったのか。
通りでなんか静かだなぁと思った。

それを聞いて納得。
だからバイクを持ってきてくれたと。
つまりこれ、助かった〜!っていうアレだ。

でも、ちょっと疑問。
なぜならジェシーはあたしとクラウド以外にはこの話をしていないはずだから。
あたしたちも他のメンバーには秘密にして欲しいって言われてるし。

現にジェシーもふたりの姿を見て驚いていた。





「どうしてわかったの?」

「ジェシー様子が変だったッスよ。なんか俺たちと話しても心ここにあらずというか」

「かと思えば、やたらとハイだったりよ」

「それにしたって、どうして上へ行くってわかるの?なに、私起きたまま寝言言った?」

「両親の顔見ておきたいだろうなって思ったッス」

「図星だろ」

「イテテテ…」





ふたりの言葉にジェシーはわざとらしく胸を押えた。

ジェシーが上に行く目的。
その大部分は神羅の倉庫にあるわけだけど、でもきっと親御さんの顔を見ておきたいっていうのも含まれていたんだろうな。

そんなジェシーの変化に気が付くビッグスとウェッジは流石だと思った。





「で、ホント図々しいと思うんだけど、親のいない俺たちにも親孝行気分のおすそ分けをだな。な、どーよ、ナマエ?」

「え?あ!なるほど!うん、そうだね!」





ビッグスがあたしに話を振ってきた。

親孝行のおすそ分けか。

そうだね。
此処にいる皆、確かもうジェシー以外は…だから。

あれ、でもクラウドはどうなんだろう。

そう思いちらっとクラウドを見ると、あたしと同じことを思ったらしいジェシーがクラウドに聞いた。





「クラウド、親は?」

「…いない」





クラウドは首を横に振った。
すると「うんうん」と頷くビッグスとウェッジ。

そっか。クラウドも仲間かあ。

それを聞いたジェシーは小さく笑った。





「じゃあ、皆で行くか〜!親不孝の痛みを分け合おう!」

「「「おー!」」」





拳を突き上げたジェシーに合わせ、あたしとビッグスとウェッジも同じように手を上げた。
うん、なんかちょっとこういう雰囲気っていいよね。

でもそれはいいんだけど、行く前にひとつだけ、気になる事があった。





「ね、これ…どっちかに3人、だよね?」





あたしはふたりが持ってきたバイクを見た。

バイクは2台で人数は5人。
となれば、そりゃ必然的に2、3になるわけで。

するとジェシーはパッとクラウドの腕を取った。





「じゃあ、私クラウドと!」

「お、おい…!?」





満面の笑みのジェシー。
突然腕を組まれたクラウドは驚いて目を見開く。

お、おお…!
やっぱジェシーって、だいぶクラウドお気に入り?

ジェシーは腕を組んだままクラウドを引っ張っていく。
でもそうしながら、ちょっと真面目な顔であたしにくるっと振り返った。





「というか、クラウドとナマエは違う方に乗って貰った方が助かるんだよね…もしものための、戦力的に?」

「え?」





そう言われた時、クラウドと目が合った。
もしもの時の…戦力。





「だって、この中で一番強いのは…まあ確実にクラウドでしょ。で、次はどう考えてもナマエじゃない?」

「おま…ジェシー!はっきり言いやがるな?!」

「なによ、事実そうでしょ?」

「否定できないのが痛いところッスねえ…」

「てことでナマエ、ごめんね?悪いんだけどそいつらのお守り、よろしくね」

「え、あ、了解しました!」

「お前も了解じゃねえ!くそう…」





なんか悔しそうに「本当立つ瀬ないぜ…」と嘆いてるビッグスと、「やれやれッスね〜」と首を振るウェッジ。
ジェシーは了承したあたしに「よしよし」と笑ってた。

まあ、頼りにされてるなら頑張ろうじゃないか。

あたしは「よし!」と両拳を握って気合を入れた。





「じゃあ、クラウド、ジェシーのことよろしくね!」

「あ、ああ…」





その時またクラウドと目が合ったから、あたしはそう言って笑った。
そして軽くひらひらと手を振って、ビッグスとウェッジの方に駆け寄った。





「運転どっちがするのー?」

「俺がするッスよ」

「安全運転よろしくね〜」

「頑張るッス!」





そんな話をしながらそれぞれバイクに乗り込む。

うーん…でもやっぱちょっと窮屈に感じるかも。
ま、そこは仕方ないから我慢だ。





「皆!新しいIDは持ったね!」

「「へい!姉御!」」

「うん!ばっちり!」

「行くぜ、野郎どもー!」





ジェシーの掛け声で、ふたつのバイクが一気に走り出す。
こうしてあたしたちはプレートの七番街を目指した。





「バイクで行くの、はじめてだなあ…」





プレートの上に行くには、螺旋トンネルを通る。
トンネルに入ったところであたしはぽそっとそう呟いた。





「ああ、ナマエも昔はプレートの七番街に住んでたんだよな」

「はじめて聞いた時、ジェシーが偶然だ〜って喜んでたッスからね。覚えやすいッス」

「うん、そうだったね〜」





トンネルの中だったけどふたりには聞こえたらしく、そんな反応を返してくれた。

あたしとジェシーは同じプレートの上の七番街に住んでいたけど、知り合ったのはスラムに来てからだった。
もしかしたらどこかですれ違ってたのかもね、なんて…そんなことも話したっけ。

そのことが切っ掛けでジェシーと仲良くなれたから、良い縁だったな〜ってあたしは思ってたりする。





「ところでよお、ナマエ。お前、アレ、良かったのか?」

「え?」





ちょっとクラウドたちのバイクと距離が出来た。
そんな時、ビッグスがそんな質問をしてきた。

アレとは?
よくわからなくてきょとんと声を返す。

するとビッグスは顎でくいっとクラウドとジェシーの乗っているバイクを示した。





「いやそりゃよ、組み合わせ的にはコレがベストなんだが…お前、結構クラウドに懐いてたろ?」

「へ?」





また言われた懐いてる。
ねえ、あたしそんなにクラウドにぶんぶん尻尾振ってるのかね?

うーん…と少し考えたけど、次のウェッジの言葉でなんか色々ぶっとんだ。





「え、もしかしてナマエちゃん、クラウドさんの事のこと好きなんスか!?」

「ん!?」





飛んできた言葉に声が若干裏返った。

好き…!!?

え、え、そりゃ好きだよ!?
そりゃそうでしょ!皆クラウドのこと好きだよね!?

…でもこの流れからしてそう言う意味で聞かれてないことはわかる。





「い、いやいや!?なんで?!そういうんじゃないよ…!?」

「まあ別に、お前が良いならいいけどよ」





ビッグスがそう言うと、その後はそう掘り下げられることも無く別の話題に移った。

ちょっと、ホッとした。

でも、なんかちょっとぐるぐるした。
いや、良い悪いとか別に…。
なんかマーレさんにもそんなようなこと言われたけど…いやいやいや。

そう思っていると、その時ちょうどIDスキャンのエリアが近づいたらしく、ジェシーが皆に知らせる様に大きな声で叫んだ。





「IDスキャン、来る!」





センサーが見えて、バイクはそのまま道を突き抜けていく。

あたしたちが今持っているのは偽造のIDだ。
身元がばれない様にするためだし、通過できればそれで大丈夫だってあたしは漠然と思ってた。





「無事通過!」

「ここから厳しくなるから!」

「どういうことだ?」

「偽造IDで身元はばれないけど、こんな時間にスキャンがあったら…」





多分あたしと同じことを考えてたらしいビッグスと、それに答えるジェシーの会話がトンネルに響く。
ジェシーの口ぶりだとなんかあんまりよろしく無さそうな感じが…。

こんな時間にスキャンがあったら?

その問いに答えをくれたのはクラウドだった。





「警備が動く」

「ええ?!」





警備!?
それを聞いたあたしは驚いた。

そしてそれは正解らしく、ジェシーは流石クラウドというかのように「そういうこと!」と頷いた。






「おいおい」

「まじッスか…」

「でも、クラウドとナマエいるし、余裕でしょ!」





そこでさっきジェシーがこの組み合わせにした理由を理解した。

なるほど警備かあ…。
剣、ちゃんとマテリア装備してたよね…。

あたしはちらりと剣に付けたいかずちのマテリアを確認した。
警備の機械なら相性はいいし、バイクに乗ってるからにはあたしは魔法の方が良さそうだ。自分で運転してるわけでも無いしね。





「ねえ、バイクの運転わかるよね?」

「ソルジャーはバイク任務も多い」

「さっすが〜!じゃ、華麗な運転で私を酔わせてくれる?」

「遠くを見てれば酔わない」

「あははは…」





この時は距離も近く並んで走ってたから、クラウドとジェシーの会話もよく聞こえた。

クラウドそれ、ジェシーが言ってるのそう言う意味じゃないぞ…。

流石にそれはあたしにもわかる。
ジェシーも乾いた笑いを零していた。

だけど、やっぱりジェシーってガンガンいくよなあ…。
やっぱクラウドのこと、相当お気に入り?





「きたきた!」





そうこうしているうちに警備が動き出してバイクのスピードが上がった。
その瞬間、ジェシーがクラウドの腰にぎゅっと抱き着いたのが見えた。





「…!」





ぴくりと反応する。

わ…!せ、積極的…!!きゃー!!
…みたいな?

いや、うん…そうは思ったよ。
さっすがジェシー…みたいな。

でも同時に、心臓の奥が…ぎゅーっとした。





「……。」





いやいや、ちょっと待て。
マーレさんになんやかんや言われたの今日の日中よ?
いやいや昨日の今日でそんなんないでしょ〜って思ったの。それが日中。

…考えるの途中で放棄したけど。

って、今余計な事考えてる場合じゃないよね。





「おいナマエ、来てるぞ」

「うん!」






ビッグスに言われ、頷いた。
IDスキャンを通ってから、兵士や警備マシーンがこちらを追いかけはじめていた。

クラウドはあの大剣を片手にバイクも操縦しながら応戦している。

はー、すごいなあ…クラウド。
しかもしっかりジェシーを守りながらだし。

後ろにいるジェシーはとっても楽しそうだ。

いやでも、あれはテンション上がりそう。
だってクラウド、めっちゃくちゃカッコイイもん。





「ナマエ!!」

「え、はい!!」





そんな時、クラウドに名前を呼ばれた。
カッコイイなーって見惚れて楽しくなってた時だから、急に呼ばれてちょっとビックリ。

返事をすれば、こう言われる。





「前の奴らは俺が片付ける!後ろ、頼んでいいか!」




それは任せてくれる言葉。

うまいこと警備を突破してたから、向こうも本気になってエリート部隊とか出してきた。
今は前と後ろで挟まれてる状態。

頼んでいいか、か。

うん、とってもいい響きだね!





「了解!まかせて!」





あたしはクラウドにそう明るく答えた。

後ろは2台とマシーンひとつ。
魔法当てれば余裕だね。

てことで、じゃあいきますか!





「サンダー!!」





放った雷の魔法。
狙って撃てばクリティカルヒット!

難なく片付けると前を走っていたクラウドが倒したであろう前方の敵も転がっていて、その間をバイクはヒュッとすり抜けていく。

なかなかいい感じ!
こうしていいペースを保ちつつ、あたしたちは螺旋トンネルを一気に駆け抜けた。

でも、トンネルを抜けてしばらく走ったところでバイク兵たちの様子が少し変わった。
あたしたちの追跡を諦めたようにスピードを落として、そのまま去っていく。





「どうしたんだろ」





ジェシーも疑問を覚えたようで、そう言った声が聞こえた。
諦めるなんて、そんなことあるのかな。

でも、それから程なく、その理由はすぐにわかった。





「えっ…」





後方で爆発音がして振り返った。
それはさっきまであたしたちを追っていたバイクのうちのひとつが大破した音。

その炎に紛れ、高く飛翔したのは…さっき追ってきていたのとは違う、特殊な形をしたバイク。

高笑いが響く…。
乗ってる人、クラウドみたいに片手に剣…持ってる?





「なにあれ!」

「ソルジャーだ」




叫んだジェシーにクラウドがそう答えたのが聞こえた。

ソルジャー!?
それを聞いて、あたしはもう一度バッとバイクの男を見た。





「おっとっと〜!気を抜くとすぐに追い抜いてしまう!」





その男はまるで芸でもしているかのようにバイクを操っている。
そして、妙にテンションが高い…。

ええ…。
あれ、ソルジャーなの…?

いやあたしの中でのソルジャーのイメージがもうクラウドになってるからかもしれないけど何だあのハイテンションは…。





「やあ、レディとドライブかい?いいねえ!私も混ぜてくれよ!」





あたしたちを追い抜き、前方からそう言ってくる。
多分クラウドに言ってるんだろうけど、クラウドは何も答えない。





「つれないなあ!ま、いいさ!じゃ競争しようか!競争!」

「俺に言ってるのか」

「他に誰がいる」

「断る」

「あー聞こえない!聞こえないね!遅すぎて耳に届かないよ!」





あまりにめげずに声を掛けてくるから、流石にクラウドも反応を返した。
凄いばっさり冷めてたけど。

でも相手は全くめげないハイテンション。

いやいや一体なんだこいつ!
多分こちらサイドは全員がそう思ったであろう。

あたしとジェシーに関しては、もう口に出していた。





「うええ…なにこいつー…」

「本当!なんなのこいつ!」

「良い質問だ!お嬢さん方!私はローチェ!人は私をこう呼ぶ!スピードジャンキーと!」





あたしはげんなり。ジェシーはきっぱり。

そしたら声が返ってきた。
しかもご丁寧に自己紹介された。

ろ、ローチェ…?
スピードジャンキーて…なんか、聞けば聞くほどロクな奴じゃなさそうなんだけど…。

しかもさっき遅すぎて聞こえないって言ったのにバッチリ返事してるし…。





「聞こえてる!」

「うん…普通に聞こえてる…」

「はーはっはっは!レディの声は特別さ!」





高笑いしながらそう返された。

あたしはげんなり続行中。

うわあ…軽い。
物凄く軽い…。





「この人、ニガテ…」

「同じく…」





ジェシーの言葉にあたしは頷いた。
いや、すごくヤダ、こいつ…。

でも相手もただこちらに言葉だけのちょっかいを掛けに来たわけじゃない。

ローチェと名乗ったそのソルジャーはバイクに乗りながらこちらに斬撃を飛ばしてきた。
主に、クラウドに向かって。

流石スピードジャンキーと言うだけあるらしい。
さっきも芸をしてるみたいだって思ったけど、運転技術は相当なものだった。

でも、やっぱりクラウドは強い。

奴が放ってくる斬撃や魔法を交わしつつ、的確に技を叩きこんでいった。





「リタイアか?」

「安心したまえ!こんなに楽しいレース、降りるわけがないだろう?最後まで付き合うとも!どちらかが燃え尽きるまでね!」





しばらくすると奴のスピードが少し落ちたから、終わったかと少し期待した。

でもそれもつかの間。
奴はまたすぐにハイテンションを取り戻し、今度は車体ごと体当たりする勢いでクラウドとジェシーに襲い掛かり始めた。





「クラウド!ジェシー!」





あたしは思わずふたりの名前を叫んだ。





「モテモテじゃないか!羨ましいねえ!」





でもその声はローチェの軽口の中に消えた。
なんか…なんか物凄くイラッ。





「さあ!クライマックスといこう!」

「クラウドー!!やっちゃえーっ!!!!」





だから今度はあたしが奴の台詞に被せる勢いでクラウドに叫んだ。
すると直後、クラウドは大技に乗りきった。





「ジェシー、ハンドルを頼む!」

「ええ?」





クラウドはジェシーにハンドルを預け、バイクからジャンプした。
そしてそのままローチェのバイクを目掛けて剣を構え、ローチェの剣を弾き飛ばした。

でも、それで終わりじゃない。

そこからクラウドはローチェのバイクに着地し、トドメだというようにタンク部分を斬りつけて…。
そして華麗に飛び跳ね再び自分のバイクへと戻っていった。





「あらら、ここまでか…残念!可愛らしいレディの声援に応えて、お見事だ!」

「……。」

「次は、ふたりだけで勝負をしよう!」

「さあな」

「約束だー!!」





致命傷を与えられたローチェのバイクはもうスピードを出せない。
どんどん距離が開いていく中、一方的に叫んでクラウドに約束を取り付ける。

…なんか、最後まで面倒くさい奴…。
出来ればもう会いたくないなあ…。

そう思うのが正直な感想。

そして奴が追いかけてくる心配がなくなったところでウェッジがクラウド達のバイクにやっと距離を近づけることが出来た。





「やったな!」

「やったッス!」

「まだ浮かれない!増援が来る前に隠れるよ!」





喜ぶビッグスとウェッジにジェシーが油断禁物ときつい一言。

あたしは後ろを振り返って見た。
とりあえず今のところは大丈夫そう。

確かにこの隙にさっさと進んで身を隠してしまうのが賢明だろうな。

そうこうしているとまたトンネルの中に入った。
もう目的地がすぐそこの証だ。

前を見るとまたクラウドとジェシーのバイクと少し距離が出来ていた。

…クラウド、凄かったなあ。
バイクの運転をしながら敵をなぎ倒していく姿を思い出して、純粋にそう思う。

今はもう落ち着いた運転してるけど…。
そう思って少し体をずらし、前を走ってるふたりを見てみた。





「……。」





何か話してるなあ。
でも、良く聞こえないや。

するとその時、ジェシーはまたガバッとクラウドの腰に抱き着いた。

おお…凄いなあ、本当。
アレが大人の女の余裕ってやつなんだろうか。

あたしが後ろだったら、なんか腰に手を回すとか戸惑っちゃいそうだけど…。
…って、え、回したいの?あたし。





「……。」





なんかカーッと恥ずかしくなった。

ああ…なんだ、もう…。
うん、やめよう、もう…。

とりあえず、一番後ろに座ってて助かった…。

そう思ったのを最後に、あたしはまた考えることを止めた。

でも同時にその時、またちょっと…胸がぎゅーっとしたのを感じた。



To be continued


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