3月14日、ホワイトデー。

バレンタインのお返しに、男子から女子へと、チョコを贈る日…とされている。

それはここ、四天宝寺中学でも例外ではない。



「なぁ白石ー！」

「…朝からどないしたんや謙也。」

「俺、今年は1組の安藤さんに本命渡すんや！」

「へぇ…可愛いって噂の子やんか。
…ヘタレスターのくせに？」

「ヘタレスター言うな！
…それで…白石は誰か本命…渡すんか…？」

「…さぁ、どうやろうなぁ。」



白石は今年も、１日では持って帰れないほどのチョコを貰った。
8割が本命であったが、その中に、白石の思い人…弥生のチョコもあったのだ。



「（弥生から…！）」



白石はこの時、ホワイトデーに思いを告げようと決めていたのだ。

















四天宝寺一チョコの総数が多いであろう、男子テニス部のレギュラー陣は、朝からチョコ返しに追われていた。

ようやくフリーになったのは、放課後の部活間際。

そして、日番であった弥生が教室で一人日誌を書いているときだった。

白石は、姫のいる教室に急ぎ、乱暴にドアを開けた。
「弥生！」

「わっ！……し、白石君か…驚かさんといてぇや…。」

「す…すまんな…。
ちょお今時間ある？」

「え？
…あ、うん。大丈夫やけど、どないしたん？」



白石は後ろ手に隠していた、ラッピングされたチョコを、弥生の前に差し出した。



「……これ…」

「バレンタインのお返しや。
…それと、俺の気持ち。」

「………白石君…私だけにお返しくれんかったから…嫌われたんかと思ってた…。」

「はは、そりゃすまんなぁ。

…弥生、俺はお前が好きや。付き合ってくれへん？

………あ、答えはyesしか聞かへんで？」

「ふふ、それ強制一択やんか。」

「ははっ、無駄あらへんやろ？
…yes、は？」

「…yes…。
………その…よろしくね？」

「おん。
俺らは今日から、カレカノやな！」





Happy White Day！
（お菓子よりも嬉しいもの）




（そしたら弥生には『蔵』って呼んで貰いたいんやけどなぁ…？）
（えっ…？！）（………あかん？）
（いや、その…………く………くら………///）
（…！！めっちゃ絶頂や…！）




*****

答えはyesしか聞かへんで？

はドキサバより。



白石君に告白されたら液晶割ってでも二次元に行っちゃう←

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