健全なるDKの戯れ


日、木、月





それはいつも通り…になるはずだったんだろう。

木吉がボケて日向がツッコむ。それが当たり前だったんだから。



なのになんで…



「日向ーほれ、あーん」

「あ、あー…んぐ。お、これ美味しいな、木吉」

「だろー!最近できたケーキ屋なんだ。美味しいってばーちゃんが言ってたんだ」



…なんで木吉にあーんされてるんだ?!



「ひ、日向?木吉?なにやってるんだ?」

「おぉ伊月。いやー今日日向の誕生日だろ?だからリコに甘えさせてあげてって頼まれたんだ」

「俺はカゲトラさんに『娘の言うこと聞けねえってのか?』って脅されたがな…」



いやだからって男同士であーんって…
…でもまぁ今日くらいはいいか。なら俺も乗らない手はないよな。
あ、なら丁度いいや。



「そっか…じゃ、ひゅーうがっ!これやるよっ」

「ぅわっ!っと伊月!!なにしやが…え?なんだこれ。開けてみていいか?」



俺は鞄から一つの箱を取り出して後ろを向いてる日向に飛びつきながら渡した。
まあ案の定驚いていたけど。
箱に目がいったみたいで、ガサゴソと開けている。
これをみたらどんな顔をしてくれるのか…!


「〜〜〜っ!!!!!!」



…どうやら想像以上みたいだ。



「なんだ?何が入ってたんだ?日向」

「せ、せ…」

「せ?」

「関ヶ原の決戦ジオラマキットっ!!!!!!!!伊月、覚えててくれたのか?!」

「当たり前だろ?あんなにほしそうにしてたんだ、忘れるわけないジャマイカ」

「…最後のはいらねーわ」

「え?ジオラマジャマイカ産なのか?」

「ちっげーよ!!あぁもうこの際ジャマイカなんてどうでもいい!伊月、ありがとな!!」

「喜んでもらえてよかったよ」

「よかったな、日向!」



…俺がダジャレ言って木吉が真面目にボケて、それを日向が厳しくツッコむのが"当たり前"。日向は木吉のこと尊敬はしてるけど嫌いだし、俺とだって同中とはいえそれだけだ。
でもたまには───



「「日向」」

「お?」

「「誕生日おめでとう!!!」」

「!…おう、ありがとな!!」



───そんなことも忘れて仲良くバカやったって、いいよな





Happy Birthday Dear Our captain !!






***

…はい、ツンを投げ捨てた日向先輩と珍しくダジャレをあまり言っていないスキンシップの激しい伊月先輩とやることがもはや彼氏の木吉先輩でした。
普段より仲のいい三人が書きたかっただけです。
あくまで"やたら仲のいい"三人なので腐向けではありませんが不快感を感じた時はすみません。



日向先輩誕生日おめでとうございます!!




|

[しおりを挟む]
[Back]

「#エロ」のBL小説を読む
BL小説 BLove
- ナノ -