―今からもう、遥か昔。
カルコサの名を冠す其の場所が、存在していなかった頃の話。

業炎の都―――俗に「地獄」と呼ばれる地で起きた一つの事件。
「双生児強盗拉致事件」。
今となっては最早忘れられつつあるそれが、「嫉妬」と「強欲」、2つの大罪の″再誕″のきっかけ。

そして、僕と彼と彼らの始まりにして、忌むべき思い出である。





外れた者。そう通称される僕の一族を統率していた祖父が、「それ」に目を付けたのが最初だった。

生まれつき、高位の戦闘能力あるいは素質を有する地獄の民。
「大罪」という概念すらなかったほどの古来より続いてきた、宿敵・煉獄との飽くなき戦に辟易していた祖父は、彼らと決着をつけるべく、その地獄の民の力を利用することを思いついた。

しかし。その恵まれた才に目を付けたのは当然祖父が最初だったというわけではない。
過去様々な戦に望まぬ参戦を強要されてきた地獄の民は、閉鎖的・他人不信の傾向が強く、祖父の言葉に耳も貸さなかったという。
その果てに――――――――――――――――――祖父は、とんだ強行手段に出ることを決めた。

とある地獄の民の一家に刺客を差し向け、初めに両の親を殺し、次に当時まだ3つにも満たなかった双子の男児を拉致・歳の離れたその兄を脅し誘拐した。
双子は直に祖父の元へ引き渡され、連行された兄の方は牢獄へ。
非協力的だった少年・「リヒト」に、双子を人質にして協力を持ちかけると、弟思いの彼は歯噛みしながらも渋々その「命令」に従った。
そしてリヒトは、外れた者一族の奴隷になった。



弟二人の安全を盾にリヒトが何も出来なくなったのをいいことに、祖父をはじめとする一族の上層は、約10歳程度の少年だったリヒトに様々な知識、技術―『暗殺術』等を仕込み、煉獄の民や自分たちに逆らう者を次々と殺させた。
全てが終われば双子を返す、そんな祖父の言葉に縋るように、リヒトは従順に、日々任務を全うし続けた。
きっと、そんなわけはないだろうに。血染めになって帰ってくるリヒトを遠目に眺めながら、僕は思った。
狡猾な祖父のことだ。最終的には道ともいえる双子の素質をも自分の為に、此方側の勢力として育て、永劫利用し続けるのだろう。
第一、全てが終わったらなんてそれこそいつの話だと言いたくなるぐらい気の遠くなるような想像しか出来たもんじゃない。
それでも、彼はその言葉に縋るしか出来なかったのだ。
他人には自分の良い玩具、程度の感情しか抱いたことのなかった僕が、珍しく同情してしまった。

―――愚かで哀れ。そう思うには充分な程、酷い運命の下に生まれた子。



いつしかリヒトは、暗殺者として相応しい空気を纏うようになった。
瞳には何の感情も映らない。冷めたポーカーフェイスはまるで人形のそれだ。
外れた者らの影武者と化した彼には、「エレジー」というコードネームがつけられた。
苗字を伴わない名は、僕ら一族の特徴。
…エレジーの名は、彼が一族の一部であることを誇示しているかのようだった。

そんな彼が唯一感情を見せるのは、一日に一時間程度のことで。
その頃になると、祖父は決まった時間になる度双子を僕に「貸し与えて」くれた。
ほんの気まぐれでリヒトを部屋に呼んだ時、その顔にやや生気が戻ったのを覚えている。

それから、僕は時間になるとリヒトを呼ぶようになった。
ぶっちゃけ、双子の兄の方がその年齢の割に現実的というか大人びているというか、正直面白くもなんともなかったのでリヒトに押し付けることにしたというのが専らの理由。
興味を持ったのは弟の方で、弟は兄とは正反対に何でもホイホイ信じるような子供だったので、からかう度愉快になったものだが―――これがまたなんというかとんだブラコンで、少し目を離すと兄の方へ寄って行ってしまうのでそれの防止も兼ねて。

双子と戯れる時のリヒトは、年相応の子供のようで。
それは、人殺し特有の仮面のようにも見えた。
まだ僕とそう歳も変わらないだろうに、境遇というものはこうも簡単に人を変えてしまうのだ。
目の前の笑顔を不意に見つめ、僕はそう思った。


そういえば、と。
リヒトに双子の名前を尋ねた。
リヒトは機嫌が良さそうに、「ユウマとミズキ」と言って笑っていた。

―ミズキ。
弟の名は、ミズキ。

僕の可愛い玩具の名前は、ミズキ。

双子は見れば見るほどに、リヒトに懐いているのが分かった。
攫われてきた当時、まだ赤子同然だったとはいえ、家族なのだから当然と言えば当然なのだが、そう理解はしていても少なからず嫉妬してしまった。
嘘をついてもからかっても、怒ることのない純粋すぎる弟。
新鮮なその反応は、日毎に僕の中の興味と、そして固執の念を増幅させていった。
ミズキと、このままずっと遊んでいたい。
彼が大人になってしまうその前に、時間を止めてしまえたならば、そう思うほどに。





―いっそ、このまま閉じ込めてしまおうか。
そうすれば、――――――――――――――――――――――――――――-…


その時、僕の心を読むかのように部屋に祖父が訪れ、双子をまた連れて行ってしまった。
同時に、リヒトも呼ばれて出て行った。

遊び相手が居ないのはつまらない。
僕はまた、明日の同じ時間を待ち侘びる。

ユウマが笑って、
ミズキも笑って、
リヒトが双子を抱き締めて、
僕がミズキを横取って、
リヒトがしかめっ面で僕を睨みつけて、
僕はにやりとそれを嘲笑って、
双子が顔を見合わせて笑って、

祖父や大人を騙して面白がってた悪趣味な男だって、理解も納得も満足もしていた筈だったのに。
それが、日常だった筈なのに。
いつしかそれよりも、双子とリヒトと過ごす今の方が尊いと感じるようになっていたなんて。
僕、どうかしちゃったのかな。
暇になると、そんなことを考えるようになった。

答えが見つからない。
疑問符が、脳裏を過る。


その答えが見つかった日、雨が降った。
赤くてべた付いた、鉄の雨だった。




双子が来ない。
リヒトも来ない。

お祖父ちゃん、ボケて忘れちゃってるのかな。
任務が長引いてるとか?

祖父の部屋へ乗り込む。

祖父が、いつもの下卑た笑みを浮かべて笑っている。

リヒトが、その前で頽れて、

絶叫、している。


わけわかんない。
リヒト、どうしちゃったのさ。
なんで泣いてるの。
いつものポーカーフェイスは何処へ行ったの。
お祖父ちゃん、僕の玩具は?
双子の姿が見えないよ。

ミズキは、   何処に居るの?




「…ああ、あの双子なら、役目を果たしたので解放したのですよ。ヒッヒッ」






一瞬だけ、時が止まった気がした。





祖父の言い分は、大きく脚色されているが僕には分かる。
解放とは―――つまり、何処かへ置き去りにしたということ。
…それは、言い換えれば「捨てた」ということ。

役目を果たした。
それはつまり、用済み―――では、ない。

それは、祖父の計画の「第二フェイズ」。
リヒトに暗殺任務を強要したように、
…何も知らない双子に、無自覚の「任務」を与えたということ――――――

行先の検討も、ついた。
祖父の与えた任務とはきっと、…敵勢力のスパイ行為か何か、なのだろう。

双子がどうなろうが、祖父の知ったことではないに決まっている。
使えるなら利用し続ける、使えないならその場でオシマイ。
奴隷や下僕の扱いに関して、そういう冷酷な判断を下せるからこそ、祖父は今でも「一族の長」という立場に立っていられるのだろう。

それすらも、ずっと昔から理解していた。
だけど―――リヒトは勿論、僕にとっても、あの双子は―ミズキは、ただの子供ではなかった。

あらゆる相手を、一晩遊んで捨てるだけの玩具として認識していたこの僕が、初めて可愛がりたい、遊んで遊んで遊び続けて壊れるまで、手元に置きたい、
そう思えた特別な玩具だったのに。

僕の玩具、勝手に捨てちゃうなんて酷いや。
お祖父ちゃんなんて大っ嫌いだ。




『―――――――――――――死んじゃえばいいのに』

いつもの調子で軽く怨嗟を吐き出して、祖父の叱咤の声を笑顔で無視して、リヒトを引っ張って部屋へ戻った。
リヒトはあまりのショックのせいか、記憶を失うほどになっていたけれど、僕は別段驚くこともなく、とりあえず適当に捏造しておいた。
事実を知れば、今度こそリヒトは押し潰されて壊れてしまうだろうから…――――――そう、『僕と同じように』。
悪趣味だとは自覚しているけれど、こんな悲劇を更に凄惨な状況にしてしまうほど空気の読めない馬鹿でもないから、さ。

名前は、リヒトではなくエレジーと。最早良い意味を持たない名前を捨てさせて。
立場は、僕専用の奴隷と。その方が何かと効率が良さそうだと踏んだから。
…そして、「ユウマ」という名の"妹"が居て、今はもう亡くなっていると。

…天国で待ってると言っていた、と。


ミズキの話は、しない。
忘れてくれればいいと思った。
だってあの子は―――僕の可愛い、僕だけの玩具でいればいいんだから。
往生際の悪い、残酷な独占欲。
それで良い。


これが、僕のやり方だ。


さて、捨てられた玩具を「捜」しに行こう。
強い下僕を引き連れて。
そうだ、「ペット」も連れて行こう。
下僕は多い方が心強いもんね!

何をしてでも取り戻す。
僕を夢中にさせてやまない僕の大好きな唯一の玩具。



下僕のエレジー剣をとり、老いぼれの部下100人ぶった斬る!
我に返って目が醒めて、しわしわババァの部下200人ぶった斬る! なんてね、ニャハハ!



鉄の雨に視界を遮られそうになりながら、道を閉ざそうとする愚鈍な奴らを葬りながら、ただ、ただ、無心に出口へと手を伸ばした。
その先に、いつだって君の後姿を見据えていたから―――――――…。




「バイバイおじーちゃん、早いとこくたばってよね」




人知れず吐き出した呪いの言の葉は、「彼」の耳だけに届き、空気に溶けて消えてった。














翳の世界から這い出して、辿り着いた「煉獄」の最下層で、エレジーと別れた。
特有のインクで描かれた罪人の刻印と虚構の経歴を与え、「罪人」として煉獄の内側へ潜り込ませた、所謂まさに煉獄のスパイ。
目的は、ミズキを勝手に捨てた祖父に対する報復。要はただの私怨だけど。
僕の一族への裏切り行為は、まだ此方には伝わっていない筈だから…となると「外れた者一族」である僕やエレジーの行いに対する敵意は僕ら「個人」ではなく、一族という「団体」へ向く筈だ。

まぁ、煉獄の連中は馬鹿だから、スパイの存在にも気づきそうにないけれど。
忘れた頃に動きがあるというのも面白そうだから別にいいや。そうなった時には僕もエレジーもきっと既に此処にはいない。
ミズキを見つけたら僕はさっさとミズキを連れて逃げるし、貴重な戦力であるエレジーも回収しないとだしね。

その前に、エレジーがユウマの姿を見つけるならば、それもいい。
どうせミズキも、ユウマを置いて逃げたら泣いちゃうだろうし。





ミズキは返せないけれど、ユウマだけでも返してあげられるなら、





…エレジーは、今まであまりにも不幸になりすぎた。
もう君は、たとえ僅かでも、自分の幸せを手に入れるべきだ。










そして、かくいう僕は、

「俺は」。


「干渉者」として、外から煉獄を荒らす方法を取った。
これも勿論祖父への「嫌がらせ」の一環であり、ミズキを捜し当てるにもその方が手っ取り早いと思ったからでもある。
折角なので、煉獄の連中の困り顔観察(100%自己趣味)も合わせてそれなりに楽しんでいた。
当然、足がつかないように最大限思考を働かせながら連中を弄び―――――――


…そして、俺は俺の玩具を、                見つけた。




祖父の「口封じ」か、双子もまた記憶を失くしており、ミズキは俺のことも、エレジーのことすら分からないようだったが、平気だった。
いや寧ろ、好都合と言って良い。
兄のエレジーを覚えていない。 エレジーは、此処に居ない。
俺のこともまた、覚えていない。 分かっているならば、足りない記憶はまた、紡ぎ直せばいい。新しい思い出を。

ユウマと一緒に捨てられ、その存在を忘れなかったのは残念だけれど、まぁ、それもまた一興。
ミズキにとっての絶対的存在を塗り替える、そんな困難なクエストのクリアを目指すのも悪くない。
ゲームは、ある程度難しくなければ逆につまらない。
ゆっくりじっくり、楽しんでいけばいい。



さぁ、業火の灰からやり直そう。
新しい邂逅を、あの日の思い出の続きを。

「君の名は?」

「……"シン=アビス"。…煉獄の、忌み子」

「そう」






「俺は、『ジャンク』。誇り高い一族の【失敗作】さ。気楽に「ジェームス」とでも呼んでよ、シン」











煉獄の敵として、俺は最大限の敬意を以て君の御名を呼ぶ。















花咲く悪の道 駆け抜けた

赤い鮮血を浴びて

背徳の愛に逃げ込んだ咎人

















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ジャンク:パロもどき内の某様宅のJMSの本名・文中で出たとおり外れた者一族は苗字を持たないので名前の方だけ。
自分のことを失敗作だと言ったり何やら過去にあった様子だけど結局裏切り者って話が出ただけで殆ど何もかも謎のままですね。
ジャンクはガラクタの意。最初junkieかjunkかで大分迷った。

ユウマとミズキ:フルネームではユウマ=アデニア・ミズキ=アデニア。
ちょっと東洋人じみた名前なのは学パロとか拙宅本編の使い回しだから。それだけ。 (
煉獄では前に記述した通りパニシュ=アビスとシン=アビスで通っている。

リヒト:リヒト=アデニア。西洋人に見せかけて東洋人じみているのは実は地獄の特徴かもしれな(ry
色々悲惨な目に遭った果てにJMSによって丸々名前を書き換えられるというカオス展開に突入。以降は一生このままっぽい。
因みにエレジーは哀歌の意。しかし特に意味はなく音の響きを重視した結果だったりする。シェフさんには内緒ですよ。



某mothyさんの新曲(歌詞元sm18483455)にカッとなってやっちゃったほぼ即席ものの番外編


アビスは煉獄から見て異端者を差す言葉
煉獄の名であれば奈落の意を持った単語は使われない筈ですからね
つまり迫害されていたことの間接的証明です
流石に子供を殺すとか許されたもんじゃないので一歩退いて、というところでしょうか

煉獄の民は双子の出生が不明なこと、そしてその纏う気配から煉獄外の存在だと知ったことにより、民を喰らう化け物の子だといつしか語るようになりましたとさ。
地獄に負けず劣らず閉塞的・外界に対する敵愾心の強いのが煉獄の民の特徴です。
但し此方は元来の性質であって、所謂本能的なものですが
同族に対する仲間意識が強すぎて外の存在は中々受け入れられないというところ

ということは、双子が親だと教えられていた化け物と関わったのは――――――
少々惨い話になりますが、双子が煉獄で発見された当初、煉獄の民が事故を装って双子を秘密裏に始末しようとした、ということなのでしょう
まぁそれも、邪魔が入って失敗に終わったようですけどもね




『赦さないよ。俺じゃない奴らが俺お気に入りの玩具を壊すだなんて―――――さ』





時間軸的に見たらかなり間一髪臭がして仕方がない。




その後はというと、実力は双子>>>>>>煉獄の一般人と地獄出身容赦ないのでお仕事はちゃんとさせてもらってました
煉獄:身分≠仕事の有無。



双子に関しては色々えげつない仕様がデフォルトです

因みに語りは子供→大人JMSだったりした





小話やんでれ編の裏側・天秤さん編の深層部分でした









***


JMSの言った「ペット」というのは、天秤さん編でちょろっと出て来た「罪人の魂だけを分別し食す習性のある化け物」のことです。
祖父(グレさん)に対する嫌がらせというのが、天秤さんが煉獄を出る最大のきっかけとなった「外れた者による煉獄管理下の魂強奪」で、ペットはその後処理の為に必要だったので、その所有権となる「ペットの檻の鍵」をJMSが持ち逃げしちゃったわけですね。
それだけでなく彼は、祖父が煉獄攻略の為に連れてきた地獄の民=エレジー(リヒト)をも連れてその傘下を抜け逃亡を図ろうとしました。
マザーグースのアレンジ引用である、

"下僕のエレジー剣をとり、老いぼれの部下100人ぶった斬る!
我に返って目が醒めて、しわしわババァの部下200人ぶった斬る!"

この一文(引用元:「リジー・ボーデン 斧を取り」)はつまり、その逃亡を阻もうとした祖父もしくは曾祖母(グレママ)の部下をエレジーに排除させている、そういう光景を活字で表したものだったりするわけです。

で、エレジーを送り込んだ目的は、煉獄内の動向確認(スパイ)、そして実は内心利用価値を見出したユウマがエレジーと出会うように根回し(後者理由は下記やんでれ編関連項参照)の2種類あります


JMSは実に賢いです
頭の回転速いんでしょうね





それとこれはヤンデレ編関係になりますが

罪人(もどき)であるエレジーが最後天国へ続く門へ踏み込む直前にやんでれによる凶行が発覚し、それから成り行きで「天国逝き」が閉ざされてしまっていたわけですが
今になるとよく分かる話、あの先に天国なんざ本当はありません(
あれもまたJMSが用意した偽物のゲートであり、先は天国ではなくJMSの下へ帰還する(その時既に強欲組はカルコサへ行っていたので正しくはそっちへ強制的に繋げられた)ルートが続いているだけです
(因みに天秤さんとやんでれのカルコサ入りの時間にずれがあるのは、エレジーがやんでれの元(煉獄上層部分)に辿り着くまでのタイムロスのせいです
JMSは外から直に干渉していたのですぐでしたがエレジーは内部の情報を探りながらというのもあって(まぁかなり山頂寄りだし)上がっていくのにそれなりの時間を要したようです)


そのことについて、エレジー本人は全部知ってます
ただ、口が馬鹿みたいに固いので言うなと言われたら言いません
なんだかんだでJMSに対する忠誠心はあります
それはきっと、過去に双子との時間をくれた「恩」を身体が無意識に覚えてるからなんだろうなと僕は思うのです
JMS自身については嫌い…というより寧ろ(いまいち頭が上がらず)苦手な相手らしいですが
天秤さん編の最後にエレジー(シェフ)がやんでれを元の名で呼べてたのも、多分無意識に理解してたからだろうね(キリ


結局やんでれのお陰であの場所にある意味はなくなり、「煉獄の業」に紛れて消滅(全自動証拠隠滅)しましたが
で、代わりに(JMSの思惑通り)カルコサへ続く道が開いてしまったとそういうわけです



カルコサは人を選ぶので、強制的に繋いだルートへ行ってもその性質によって2人が弾かれないようにという企図もあり、JMSは天秤さんに(やんでれを大罪側へ誘導させる目的で)カルコサの性質について教え込んだり(最初にそういう性質の話を天秤さんにしたのはJMS、その知識が正当だと証言したのは魔女の子さん)、エレジーがやんでれと接点を得るようにしたりと実は裏で色々動いておりました
だってやんでれとエレジーが再会しても、双方が記憶を失っている以上、再度関連を持つ可能性が確実なわけではないですから
エレジーに「大罪」を持たせるにあたり、一番手っ取り早いのがやんでれの罪人化・嫉妬やんでれとの密接な関わり合いだと判断したようです


恐ろしい子。


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