それでも生き抜くと決めたんだ



「不二がお前のこと好きなんだってよ」

赤澤の言いたいことは大体わかった。

「不二は苗字のことを思ってヌイてるんだ。・・・言いたいことわかるな?」

逆らえない私には応えはひとつしかない。

「一回だけ、一回だけなら」
「ああ、それでいいぜ。ただし寮でセックスしろよ」
「!!!っ、それじゃ隣の部屋のはじめちゃんに聞こえちゃうじゃん!!」

意外と寮の壁は薄い。だから隣の部屋の音も耳を済ませれば案外聞こえる。

「逆らうのか?」

冷たい表情で言い放つ。
今此処で逆らえば更に犯し上げられて写真を撮られてそれを学校中にばら撒くだろう。

「大丈夫だ、声を抑えておけば聞こえはしないだろう」
「・・・」

無言で頷く。「それでいい」と今まで私を拘束していたものから解放してくれた。


「また明日な」

気持ち悪いくらいの笑顔の赤澤に見送られて帰った。歩くとじくじくとお腹が痛い。犯された証。









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