はじまりは



はじめちゃんが好き。

でもはじめちゃんはあたしのこと眼中に無いと思う。
チビだし、童顔だし、大人っぽくない...

はじめちゃんには大人な人が似合うと思う!

だから必死で大人っぽくしてるんだけど...

どう思う?赤澤〜??』


廊下で赤澤にはじめちゃんのこと相談してる。
まぁ、バカ澤には難しいかな?苦笑

「...ごめん、苗字。知ってた。ってゆーかみんな気づいてると思うぞ?」
『えっ!!!じゃぁはじめちゃんも!?』
「多分...」

終わった...どうしよう...もう生きていけない。

しかもバカ澤にも気づかれてたなんて〜...

『どうしよう...どうすればいい?!』

バカ澤〜と叫びながら赤澤にすがりつく

「じゃぁ...妬かせてみるか?観月を」
『無理に等しいと思います。だってはじめちゃん頭いいもーん』

そうだよ。一度もはじめちゃんを騙せたことないもん。
無理だよー

『だって赤澤といちゃこらしたくないしー』
「だったらもう知らないぞ?いいのか?」
『あぁぁぁ!!しますします!!いちゃこらします!!』

結局バカ澤といちゃこらか...泣

『赤澤っ!帰ろう!!』

部活が終わっていつもならはじめちゃんを誘うけど今日は違う。
他のメンバーも吃驚してるよ。
頑張ってはじめちゃんを妬かせるんだ!!

でも
「今から片付けがあるから遅くなるし、先に帰っててくれないか?」

やっぱりバカだからバカ澤なんだ。これじゃはじめちゃん妬かないじゃん!

「名前...。バカ澤と帰るんですか?」

はじめちゃんだ///でもなんて言えばいいんだろう

「そうなんだ。俺たち今日から付き合ってるんだ。だから苗字、やっぱり待っててくれ。すぐに終わらすから。」

バカ澤ナイスだ!!あたしはうんうんと首を馬鹿みたいに振る。

「それは吃驚ですね。馬鹿同士お似合いじゃないですか。」

ムカつくゥゥゥゥゥゥ!!!
『...糞がり勉が...ボソッ』

「え?なにか言いましたか?バカ名前。それに僕は勉強しなくてもいい成績がとれますよ?」

おっと、心の声が聞こえてたみたい

『チビ』
「...あなた、僕がそのような挑発に乗ると思ってるんですか?それに僕はチビではありません。標準です。
チビとは名前みたいな人のことを言うんですよ。」

言い返す言葉がなくなった。

「それにあなた本当はバカ澤と付き合ってないでしょう?いい加減くだらないことは辞めたらどうです?あなたに僕が騙せるわけがないでしょう。」

やっぱりはじめちゃんにはお見通しなんだ...でもここで引いたらダメだと思う。

『そんなことないもん!ちゃんと付き合ってるもん!今日だってこれからお泊りして、男女の付き合いになっちゃうもん!!』

「苗字...」

後ろを振り返ると気まずそうな顔をした赤澤がいた。

『行こっ!赤澤。バイバイはじめちゃん!!!』

来るとこまで来てしまった。もう後には引けないなと思いながら、

『赤澤、男女の付き合いをしよう。』

なぜか自然と涙がでた。

「お前がそれでいいならいいよ。だけど、それはいくら観月でも怒ると思うけどいいのか?」

優しいな 赤澤。

『うん。怒らせる位じゃないと無理だって気づいたよ。それに本当にHするわけじゃないから平気だよ。』



そのとき赤澤が笑ったのを気づかなかったあたしは本当にバカだと思う。






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