おまけ

適当な後付け



「なぁ、船長……じゃなくてディーはこれからどうするんだ?」

シャンクスがそう言って、ディーは少し考えるように唸った後「んー、そうだな、どうしようか」と呟いて頭を捻った。

やりたいことは全てやってしまっているし、かといって今さら海賊王になるために若者に混じり海賊の船長をするのはちょっとどうなのか。楽しそうではあるが。

「よかったら、うちの船乗らないか!」

笑ってそう言ったシャンクスに、バギーが「お前の船なんて乗るわけないだろ!!」と横槍を入れ、それに対しシャンクスが「そんなのわからないだろ?なあディー」とディーを見つめる。

「なるほどシャンクスの船かー……楽しそうだな!」

「だろ!」

そう楽しそうに笑っているディーに、今度はバギーが「そいつの船に乗るくらいならうちの船に乗ってください!」と言い始め、言い争いが始まりそうになった所でそれを見ていたレイリーが「ディーをあんまり困らせるんじゃない」と二人を宥めた。
その言葉に渋々二人は黙り、それを見てディーは「変わってないな」と楽しそうに笑う。



「親父の船はどうだよい。なあ親父、エースも喜ぶだろ」

「よ、喜ぶわけねェだろ!!」

エースが焦ったようにそう言うと、ディーがそれに少し寂しそうな顔をして「えっ、エースは俺がそばにいるのは嫌なのか……?」と目を伏せて呟く。

「……い、いや、別に嫌じゃ、ねェ…けど、」

「やだー、エースくん照れてんの?恥ずかしがりやさんめ!」

「………ディー!!」

茶化してそう言ったディーに、エースが真っ赤になってそう怒鳴るとディーは少し照れ臭そうに笑った。
幸せそうな笑みだった。


「……なんなら、うちにでも来るといい」

「おお!レイリーの所いいよな、遊園地あるし!」

四人に誘いを受けたディーは、なんだ俺もしかしてモテモテー?とかなんとか楽しそうに言って、周りを見渡す。
シャンクスの船もバギーの船も楽しそうだし、白ひげの船だってそうだ。
白ひげは「コイツを息子にするのか」と眉間にシワを寄せ言っていたが、別に凄く嫌そうだというわけでもなかったので乗りたい乗りたいとディーが駄々をこねれば乗せてもらえるような気がする。エースは少し気を使うかもしれないが。
レイリーは一緒にいると落ち着くし、シャクヤクという女性も面白い人だった。あと、遊園地にも行きたい。

「ディー、結局どうするんだ?」

「あー、そうだなー」

ディーは顎に手を当てて少し困ったように悩んで、頭をひねっていた。
周りの人間はディーがどうするのか気になるのか黙ってその様子を見ている。


すると、数秒ほどしてディーがふと視線を前に向けて「あっ、」という何か思い付いたか思い出したかのような声をあげると、すぐさま笑顔でその人物の目の前に駆け出した。
そして、その人物の目の前まで来て手を差し出して楽しそうに笑いながらこう言う。


「麦わら少年……いや、ルフィ!お前とはその麦わら帽子といい、エースの件といい、運命を感じるんだ!前に仲間になれって言ってたのはまだ有効か?もしよかったら、俺をルフィの船に乗せてくれ!」

「ああ、いいぞ!」

ルフィがディーの差し出した手を握り返してすぐにそう言い笑うと、ディーも「よかった!ありがとうルフィ!これからよろしくな!」と言って楽しそうに笑った。


ただ、そんな二人を見てエースは「……は?」と唖然としたような、呆気にとられたような表情でそう呟き、他の周りの人間はそんなエースと同じような表情で「……え?」と呟いた。


しかし、二人はそんな周りの人間なんて気にも止めず、楽しそうに、同じような笑みを浮かべてにこにこと笑っていた。


happy end……?

 

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