ぱんくはざーど1


※時間軸はパンクハザード編
※やっぱりローの扱いが酷い
※愛は微粒子レベルで存在する


「何処に行っていたんだ」とか、「何してたんだ」とか。
そんな言葉が口から出る前にぶん殴っていた。

これはもう条件反射なんだよな。
あの憎たらしい顔とか姿を見ると、ついついぶん殴って泣かせたくなるわけだ。とくにそれ以外理由はない。
たとえ、十数年後の再会だったとしても。

目の前のローはやっぱり十数年前と同じように、ぶん殴りたくなるような憎たらしい顔をしている。

ああ本当、シーザーに感謝しないといけないなこれは。
鎖と鉄格子がよく似合ってるじゃないか。まじで無様。無様で、すごく可愛い。

鎖で縛られて檻に入っているローは、ドフィの次の次の次くらいには可愛いと思う。
いや、本当に。

「ロー」

「……ッ、ナマエ」

俺が名前を呼ぶと、ローは少し顔を上げて俺を睨み付けてきた。
その生意気な表情は本当に、ぶん殴りたくなるくらい好きだ。それにしても久しぶりに見るな本当。来てよかったパンクハザード。

お前がいなくなったせいで、おっさんになっても治らない俺の加虐性欲はどこにぶつければいいのかマジ相当困ったんだからな。責任とれやちくしょう。

「うっ、ぐ、あああああああ」

なんかムカついたので、なんとなく俺がシーザーから貰ったローの心臓を握ると、ローは檻の中で苦痛で酷いくらいに悶えていた。
悶え方が尋常じゃないので相当痛いに違いない。

まあ、当たり前か。心臓を直で握られたら、誰だって悶えるに決まっている。俺だったら泣くわ。

しかし、痛そうな悲鳴を上げて悶えるローはすごく可愛い。心臓握りつぶしたい。
やっべ、鼻血出そう。久しぶりだから尚更可愛い。悶えてるローは異常なまでに可愛い。
ドフィの次の次くらいには可愛い。 この心臓すごくほしいんだが。


「おい!トラ男をいじめんな!!」

「……」

いじめてねぇよ。
これはあれだよ、こういうプレイなんだよ。



ああ本当、ローだけでいいんですが、それは。

なんでローだけじゃなく、麦わらの一味とか、しかもたしぎちゃんとかスモーカーとかいるんですかね。いらねぇ。

ローだけでいいよ。なんかたしぎちゃんとスモーカーは視線が痛いし。超絶睨まれてて怖いんですけど。

そんなに睨まれても……別に俺は裏切ったわけじゃなくて、最初から仲間じゃなかっただけだからね。まあ騙す方が悪いんだけどさ。
ドフィちゃんに言われたからやった。後悔も反省もしていない。


「シーザー、実験の方はどうだ」

なんか嫌な雰囲気になったので、話題を反らすために振り返ってそう言えば、シーザーはなんか相当凶悪な笑みで楽しそうに笑っていた。シーザーが楽しそうで何よりです。
というか、シーザーも殴ってみたらいい感じに響きそうなんだよな。反抗的な感じが。まあ、ドフィに怒られると思うのでやらないが。
しかしながら、シーザーのその無防備な横腹に覇気の拳を叩きつけてやりたい。

ちなみに、俺はそうやって物騒なことばかり思っている訳だが、モネちゃんは殴れない。たしぎちゃんも同様。
あんな美人殴るとか酷い外道がすることだからな。俺は紳士的で素敵な礼儀正しいおじ様なので、そんな野蛮なことはできない。

「シュロロロロ!もう少しだ!準備ができればそいつらを研究所の外に出す」

牢屋に入れたまま毒霧にさらすとか、シーザーちゃんマジで鬼畜。その邪悪な笑顔もプライスレスで鬼畜。
でも外に出しちゃったら、コイツらが体に毒が回って苦痛に顔を歪めて苦しみに悶える所、生で見れないだろうが。間近に見せて声も聞かせろよ。

──というか毒霧とか、死ぬんじゃね?
え、あの霧たしか相当危険なんだよな。 ということは、ロー死ぬじゃん。

「……それはローもか」

「あ?何を言ってるんだナマエ、当たり前だろうが!」

あ、マジかよ。
ローちゃんと運命の再会なうとか思ったら、それから数時間もしないうちにローちゃん死亡フラグなう。えええええ。

貴重なお気に入りサンドバッグが!ローだけは!ローだけは!
ママお願いだよちゃんと面倒見るからご飯係もお散歩係もちゃんとやるよ。だから室内で飼わせてお願い。
あ、ローって首輪とか付けたら似合いそうじゃね?色は俺の趣味で赤がいい。しょうがないからおまけでリールと鞭もつけてやろう。

「ローは、」

「……何だナマエ、まさかローに情でもあるのか?」

そう、シーザーに訝しげな目で見られた。モネはふふふと楽しそうに笑っている。
いや、別に情とかはないけど。本当だよ。信じて。

だってほら、ローちゃん可愛いでしょう?涙目で睨み付けられたら加虐心くすぐられるでしょう?
殴りたくなるし踏みつけたくなるし首輪付けて鞭で打ちたいでしょう?
たぶんそれだけ。

「……」

チラッとローの方を見ると、なんだか困惑したような動揺しているような驚いたような、よくわからない表情で俺の方を見てすぐに目を逸らした。なんなんだよお前。
あーそんな顔にも拳を叩きつけてやりたい。

 

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