敵状視察?
後三週間ほどでバレンタイン。
女子が色めくドキドキデーだ。
ぽかぽかエリアの敵状視察…を終え、ひんやりエリアに到着。
「同じ飲食系だから特に敵状視察、になるのかしらねぇ〜。なんかドキドキよ〜」
莉子はなんとなくソワソワしながら、ジェラートさんのところに飛び込んだ。
「こんにちは〜!」
「……いらっしゃいませ。敵状視察ですか?」
ジェラートがそういうと、莉子は慌てる。
「違うの!あのあの、卑しい意味ではなくて〜!!」
「…莉子さん、冗談です」
その言葉にほっとして、いつものようにアイスクリームの並びを見る。
「まだ、バレンタイン限定の、はないのかしら〜?」
「…少し悩んでしまっていて」
「あらあら〜」
莉子は首を傾げながら店頭を見る。
ジェラートのお店の催しもバレンタインらしい飾りをされていて、シンプルながら可愛らしい。
多分当日は恋人達がたくさん並ぶのだろう…と、幸せそうな二人を想像してはニマニマする。
「莉子さん、注文は?」
その言葉にハッとして、「これをお願いしてもいいかしら〜」と指を差すのは、またジェラート特性の面白いアイスだ。
どうやら今日は味噌ラーメン味のアイス…というもので、とても好奇心をそそる。
「あら〜?」
そこにトッピングされているナルトとメンマを見て、莉子が不思議そうな顔をしていると、ジェラートが「ラーメンですから」と言う。
「ねぇねぇ、ジェラートくん」
「なんですか?」
「アイスに悩んでいるのなら、これみたいに、バレンタインの日はハートのクッキー乗せてあげるーみたいなのはどうかしら〜。手間は少しかかるけど」
莉子がなんとなく提案をしながらお金を置く。
「なるほど。参考にします」
ジェラートがそう言いながらおつりを渡すと、莉子は「ありがとう〜」と笑う。
「じゃあ、またねぇ〜」
莉子はそういって手を振り、店を出た。
敵状視察?
と、言うよりはいろんなモノを食べたいだけ
++++++
この間、面白アイスの許可が下りたので、雪音さん宅のジェラートさんレンタルさせて頂き、執筆させて頂きました!
いろんなアイスを食べたい莉子がまた遊びに行くと思いますので、宜しくお願い致します。
レンタルさせて頂き、ありがとうございました!
2016/03/30