オーブンレンジとバレンタイン準備
街のみんなに蜂蜜を売り込もう!
そう意気込んで蜂蜜入りの試作クッキーを作ろう…と、思った休日。
台所に立って数分で壁にぶつかる。
「困ったわねぇ…。生地は出来てて、残りは焼くだけ…なのに〜」
どうやらオーブンレンジが不調のようだ。
何度も余熱を試すが、温かくならないレンジに頭を抱える。
「そんな時は」
莉子は暫く考えて、手をぽんっと叩く。
「アニーちゃんの所に行きましょう」
思い立ったが吉日。
荷台にオーブンレンジを乗せて、即座に近隣にあるアニマートのお店『CABLE』に向かう。
彼女のお店は面白い。
見た事もないような電化製品(アニマートいわく魔法道具もどき)から、日用的なものまで沢山の品物が置いてある。
そんなお店をひょっこり覗くと、そこには工具を使ってるアニマートがいた。
「アニーちゃん、こんにちは〜」
出来るだけ大きな声で挨拶をする。
すると彼女は手を止めて、莉子の方を見た。
「オーブンレンジが調子が悪いのぉ。お菓子作りの為に余熱したいんだけど、出来なくて……手が空いたらでいいの。見て頂けたら嬉しいのだけれど〜」
眉毛を八の字に寄せる莉子を見て、アニマートが駆け寄る。
「ふむふむなるほど。えーっと…とりあえず見てみるので、あたしに任せてください!」
「ありがとう、助かるわ〜」
莉子がそういうと、アニマートが「お安い御用です!」と笑った。
オーブンレンジと
バレンタイン準備
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千柚さん宅のアニマートちゃん、レンタルさせて頂きました!多分莉子はキッチン用品はよく見に行くと思うので、仲良くして頂けたら嬉しいです。
勝手にちゃん呼びしてすみませんでした。
2016/03/18