スターチス





”どうか私のことは忘れて下さい”



それがアイツが残した最後の言葉


「くそっ、なんて遺言残してんだぁ」

ホント最後まで可愛いげがねぇ
そんな言葉残されたら、余計忘れられねぇだろぉ









「見捨てろだぁあ゛?かすり傷ぐらいで何言ってんだぁ」

『しかし既に私のせいで予定を3分もおして仕舞っています』

「ならその分速く済ませろぉ、それで十分だぁ」

『了解しました』


決して私情を挟まない的確な判断に無駄の無い行動。
文句の付け所が無いほど良く出来た奴だった。

残酷な程完璧を求めるお前は他人以上に自分に厳しくあり続けた



「う゛ぉぉ゛い、少しは休んどけぇ
体がもたねぇぞぉ」

『壊れたらそれまで。そこが私の寿命だっただけのことです』

「任務に響いたらどうすんだぁ」

『その時は切り捨てて下さい。それで任務が遂行出来るなら本望です』

「ボンゴレへの忠誠心がハンパねぇみてーだな」

『否、貴方への忠誠心です。
部下として上司を慕うのは当然ですから。
もし肩が重くなったなら1番に私を降ろして下さい。貴方の力になるのが私の役目で、生きる意味ですから』

”どうか私の存在理由を奪わないで”







「ちっ…、撤収だぁ」



俺は奴を一瞥し帰路についた




【スターチスの思い】


変わらぬ忠誠を誓いましょう

だから貴方は

止まらないで下さい





fin.


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