クローバー
『高杉さんおめでとうございます』
突然の祝いの言葉に沈黙する
お前は予想外の展開に2、3度瞬きをすると口を開いた
『もしかして忘れてました?
本当に自分の誕生日忘れる人なんて始めて見ましたよ(驚)』
「っ///」
『くすっ(微笑)』
本当に不意打ちだ
なにより朝起きて1番に言葉を交わしたのがお前、それだけでこんなに暖かさが込み上げてくるなんて
「何だ?」
『もしかして照れてます?』
なかなか言葉を発しない俺の顔を覗き込む
お前の顔がとても優しくて
この世界のものじゃねェみたいだった
「んな訳ねェだろ」
『そうですか?(疑)…じゃ、何か欲しいものとかあります?勿論、権力とか天下とかはなしですよ』
私は七ツ集めると願いを叶えてくれる的なのじゃないんで、懐事情の許容範囲でお願いします。
なんてマジな顔で言うお前にまた暖かさが込み上げてくる
「馬鹿かお前。そんな子供地味たこと言うかよ」
「俺が欲しいのはお前だけだ」
お前を抱き寄せて耳元で囁けば赤く染まるお前の顔が見え、紅い唇に口づける
この暖かさが愛しいてやつか
『ちょっ…///高杉さん///』
お前の全てが愛おしい
全てを俺だけのものにしたい
【クローバー】
俺だけのものであれ
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