クローバー




『高杉さんおめでとうございます』


突然の祝いの言葉に沈黙する



お前は予想外の展開に2、3度瞬きをすると口を開いた

『もしかして忘れてました?
本当に自分の誕生日忘れる人なんて始めて見ましたよ(驚)』

「っ///」

『くすっ(微笑)』


本当に不意打ちだ
なにより朝起きて1番に言葉を交わしたのがお前、それだけでこんなに暖かさが込み上げてくるなんて


「何だ?」

『もしかして照れてます?』


なかなか言葉を発しない俺の顔を覗き込む
お前の顔がとても優しくて
この世界のものじゃねェみたいだった


「んな訳ねェだろ」

『そうですか?(疑)…じゃ、何か欲しいものとかあります?勿論、権力とか天下とかはなしですよ』


私は七ツ集めると願いを叶えてくれる的なのじゃないんで、懐事情の許容範囲でお願いします。
なんてマジな顔で言うお前にまた暖かさが込み上げてくる


「馬鹿かお前。そんな子供地味たこと言うかよ」


「俺が欲しいのはお前だけだ」
お前を抱き寄せて耳元で囁けば赤く染まるお前の顔が見え、紅い唇に口づける


この暖かさが愛しいてやつか



『ちょっ…///高杉さん///』



お前の全てが愛おしい

全てを俺だけのものにしたい


【クローバー】


俺だけのものであれ


- 9 -


[*前] | [次#]
ページ:




「#オリジナル」のBL小説を読む
BL小説 BLove
- ナノ -