キーンコーン、カーンコーン
学校でお馴染みのチャイムが鳴ったと同時にワタシは教室を勢いよく飛び出した。
それを見た同じクラスの人たちが、 またZ組に行ったかー。 だとか、 めげないなぁ だとか、 さすがイチゴ図太い神経してらぁ なんて言ってくすくす笑っていたのが聞こえた。
なんだちくしょー、図太い神経の何が悪い。
そんなこと思いつつもたいして気には止めずにワタシは走り出す。
愛しの愛しのあの人の元へ行くために!
どんっ
「ぐはっ」
「うぉっと。」
愛しのあの人のことを頭に浮かべニヤニヤしていたら、前をちゃんと見ていなかった訳で、良い音立てて誰かとぶつかった。
うん、痛いぞ鼻が。
「おー、また来たのかストーカーちゃん。」
愛しのあの人が居る教室のドアの前に愛しのあの人の担任である銀髪頭のペロペロキャンディ加えた男こと銀八が立っていた。
そんな奴を見てワタシは盛大にため息を吐いた。
「黙れよエセ教師銀八。ってか鼻打った、慰謝料よこせや。」
「ちょっ!教師にたいしてその物言いはなくない!?イチゴちゃん!」
「知るか、黙れ、ウザイ。ってか退けよ、ワタシは愛しのあの人に会うため来たんだエセ教師と慣れ会ってる暇なんかねんだよ。」
「ひどぉ!そこまで言う!?先生泣いちゃうよ!?」
「勝手に其処で泣いてろよ。ワタシは教室入るから」
先生とはとても思えない発言をする銀髪男を退けて、教室に入ろうとした時、
「此処はてめぇの教室じゃねぇんでさぁ、つーわけでさっさと帰れやストーカー。」
愛しい人の声が聞こえた。
「きゃー!愛しのマイダーリン沖田総悟くん!一緒に帰りましょう!」
「銀さんの時と態度変わりすぎじゃない?」
「うるさい、外野は黙れ。」
そう言葉を放ったら銀八はヒドイ!ヒドくないあの子!?イジメじゃない?なんて近くに居たチャイナ娘に話していたがチャイナ娘は銀ちゃんだから仕方ないアル。と追い討ちをかけていた。
チャイナ娘ナイスだ。
「ってなわけでマイダーリン!一緒に帰りましょう!」
「ダーリンじゃねえよ、頭ん中パー女、てめぇは一人であの世にけぇれ。」
ズドーンッ
笑顔でそう言った愛しのマイダーリンこと沖田総悟はどこからともなくバズーカーを出して迷わずワタシに向けて発射する。
言わずもがな、それはワタシにクリーンヒット。
とてつもなく痛い。
さらに、ワタシが吹っ飛んだ隙に沖田くんに逃げられてしまった。
ちくしょー。
だがしかし、こんなことでワタシはめげたりしないんだからね!
だってこれは。
アナタのためだから。
とりあえず、向こうでまだぶーぶー言ってる銀八に八つ当たりしてやろう。