お返事はreにて
「あ、雨だ…。」
ぽつり、ぽつり。
そんな音を立て空から水滴が振り注ぐ。
「今日に限って雨かぁ…」
傘も持ってないし、
雨宿り出来る場所もない。
少ししょんぼり。
いや、かなりしょんぼり。
「濡れちゃうなぁ…」
なんてぼやけば手元にある袋を覗く。
雨粒を少し浴びた袋は少しなよなよしていたから私はそれを抱えこんだ。
ああ、寒いなぁ。
冬の雨に濡れるなんて自殺行為も甚だしいよ。
なんて自虐的に笑った。
「雨に濡れて笑ってんなよ。」
不意に聞こえた声と同時に空から振り注ぐ冷たい雫が止んだ。
「あ、一護。」
「『あ、一護。』じゃねぇよ。風邪引くぞ。」
なんて言って君はぐいっと私を引っ張った。
ほむ。
暖かいよ。
「おま、めっちゃ体冷えてんじゃねぇか…」
「大丈夫だ、私は雨に濡れて冷え冷えでもプレゼントは死守したから。」
「は?」
「一護にあげるプレゼント。」
「おまえなぁ…。」
よくやっただろう!って感じに言えば君は呆れた顔する。
不愉快だ。
頑張って寒さに耐えて死守したのに。
一護のあほう。
「そんなのよりオマエのが大事だろ。」
ぎゅっと肩を抱かれてそう言われ冷えた体は急に火照りだした。
前言撤回。
上機嫌だ。
Happy Merry Xmas
君の言葉が何よりも嬉しいプレゼント。