夢幻を繋ぐ約束

1ページ/3ページ


月架と過ごすようになってから、一年が過ぎた。その間に月架にバトルのやり方を教えてもらったり。何か家事を教え込まれたり教養?も教えられた。
一応、バトルもしたし。結構あれ大変だね。あ、でも負けたことないや。きっと月架が強いんだろうな。

…だけど月架には、バトルセンスがあるって言われた。あたしはただ思い付きの指示をしてるだけなんだけどね。



「あ、月架ー。ご飯食べたいなー。」

「今日は夢依が作る日だろ…。」

「…はーい。」



そういやそうだった。すっかり忘れてたなぁ。今日のお昼ご飯は何にしようかなー。オムライス?カレー?……オムカレーにしよう。

そんなことを考えているとお腹が空いてきた。よし、待っててねあたしのオムカレー。



「…えっと卵…卵…っと。」



もそもそと冷蔵庫から卵を探す。あ、あった。ついでに必要なもの全部だそう。

適当に食材を出して手際よく調理を始める。次第にカレーの香りが漂い始めた。



「よーしあと少し。」



あとはオムカレーの卵を焼くだけ…となったときに異変を感じた。

ピタッと手を止めて耳をすませる。異変…何か外から騒ぎ声が聞こえるのだ。しかも子どものような可愛らしい声ではなく、男の声……と。



「…ポケモンの声だ。」



わずかに聞こえた声がポケモンと男の声…しかも急に聞こえてきたとなると…。



「…おい、夢依。」

「うん、わかってる。外、でしょ?」



月架も声が聞こえたのか、あたしのところに来た。言いたいことは、わかってる。

…もしかしたらポケモンが苛められているのかもしれないし。…そうだったら急がないと。

*← #


back