夢幻を繋ぐ約束 1ページ/1ページ あたしはブラッキーと昼寝している時、夢をみた。 とても嫌な夢。 (ブラッキーがあたしの前から消える夢) 手を伸ばしても届かなくて、どんどんブラッキーが薄くなっていく。 繋ぎ止めたくてもそれができない。もがいて、必死になって、なのに無情にもその思いは届かなくて。 (あたしは……無力だ) でも繰り返される夢の中で一回だけブラッキーを繋ぎ止めておけることができた。ギリギリの消える寸前で。 それだけであたしは安心して暖かい気持ちになった。不安だった心が安定した。 (…ずっとこのままで…) こんな気持ちは初めてだった。だって今まで"一人"のほうがいいって思ってたから。 (なのに今は違う。) ブラッキーに傍にいてほしいって思ってる。それが何でなのかはわからないけど。 それでも少ない日のなかであたしはブラッキーを必要だと思った。 (今はそれだけわかっていれば……。) 明日からはもっとブラッキーと話そう。もうあんな夢を見ないように。 入れ違う心 (明日はブラッキーと何をしよう) (……明日からオレはあいつと一線引かなきゃいけない) back |