夢幻を繋ぐ約束

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ブラッキーが言っていた週末も気づけば今日。
あー…めんどくさいなぁ。道具は買っておいたけど



「本当にするの…?」

『当たり前だろ。こんなゴミ屋敷に住んでたら体に悪い。』



…あたしこの家に一年住んでるけど何ともないよ

でもまたブラッキーに何か言われそうだから黙っておく。



『ほら、やるぞ。』

「…はーい。」



無駄にやる気だなぁ。
心なしか目がキラキラしてる。

…で、それからの掃除は大変だった。



『おまっ…それは燃えるゴミだろ!』

「え…これ燃えるの?」

『常識だろ!』



あたしってそんなに非常識だったっけ…?うーん…そんなことないと思うけど。


『おい、手動かせ!…ってそれは不燃物!』

「えー…もうめんどくさい」

『アホか!…だー!分別はオレがやる!』



痺れを切らしたように叫んだブラッキーは前足でゴミを蹴りながら分別をし始めた。…器用だねぇ。


そして30分後、全てのゴミが分別された。



「…おー。」

『これであとはゴミ袋に入れるだけだ。』

「ん。これぐらいならできる。」



何か一気に楽したなぁ。
とりあえずブラッキーが分別してくれたゴミを詰めていく。

…ブラッキー、そんな不安そうな目で見なくてもできるってば。


そして更に30分後、やっと袋に詰め終わった。



「ふー…終わったね。」

『ほぼオレがやったけどな…。』



なんだかブラッキーが疲れてるけど大丈夫かな。…後で甘い物でも作ってあげよう。

あたしが腰を上げて台所に行こうとした時、ブラッキーがあたしの前に来た。
…え、掃除は終わったよね?


まぁそんな考えは甘かったようで。



『…まだ終わってねぇぞ』

「…はい?」



まだ…ってもうゴミは袋に詰めたし。あと何をしろと。


そんな夢依の心を読むようにブラッキーは作業を口に出していく。



『あと空気の入れかえに整理整頓…まだまだあるんだからな。』

「うわぁ…。」



もう聞くだけで気が滅入るよ…。そんなにあるのか…。



『うわぁ…じゃねぇよ!おら、さっさとやるぞ!』

「…はーい…。」

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