彼らに祝福を
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「で、陽佐さんは怜のマスターと何していたんですか?」

「え、別にこれといって何も…。」



唐突な質問に驚きつつも一応答える。本当に何をするわけでもなくただ歩いていただけだったからな。…一応、心我たちを探してはいたけどさ。

すると心我と怜くんは顔を見合わせてフッと笑った。それはいつもの裏のある笑みじゃなくて優しい笑み。



「舞さん、これから四人でどこかいきましょうか。」

「へ?…え、…え!?」

「そうですねー…カフェでも行きましょうか。」

「は…し、心我?」



一体どうしたのだろう。カフェに行くとかどうとか…。頭が追い付かない。



「ただの気まぐれですよ。…あぁ、それとも私の作ったお菓子の方がよかったですか?」

「いえ、結構です。」



即答。いやそればっかりは勘弁してほしい。歩き回って疲れているのに心我のお菓子なんて食べたら気絶するじゃないか。あの顔は絶対嫌がらせのためのお菓子が出てくるよ。



「はい、それでは決定ですね。舞さん、今度ははぐれないように行きますよ。」

「ぅえ!?…ちょ、怜!?」

「陽佐さんも行きますよー。」

「なっ…心我!?」



はぐれないようにと繋がれた手。それはしっかりと繋がれていて外すことができなかった。

それから、うちと舞ちゃんはオシャレなカフェに連れていかれて何故か心我たちの奢りでそのまま過ごすことになった。



「うーん、二人ともどうしたんだろうね?」

「さぁ…でも裏が無さそうだからいいんじゃない?」

「そだね!」



そしてうちと舞ちゃんは、怒られていたこともすっかりと忘れて楽しい時間を過ごしていたのだった。





(心我が波動で教えてくれたんですよね。舞さんが心細そうだった、と。)

(陽佐さんも頑張ったみたいですし、ね。)

あとがき→

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