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口内にじんわりと甘ったるい味が広がる。どうすることもできないでいる陽佐は心我に指を突っ込まれたまま、硬直していた。



「…そのままでいたら逆に危険ですよ?」

「んっ…ふ…!」



くちゅり、と指が中で動いた。ピクッと反応した陽佐はさすがに抵抗を始めるものの、心我にとっては抵抗というよりも煽られているという感じで。



「…舐めてみてくださいよ。」

「んっぅ……ふっ…しん……ぁ…!」



抵抗するように指を噛んでみる。…それは逆効果だとわかっていたのだろうか。

心我が薄く、口端をつり上げる。



「…いい度胸じゃないですか。」



心我が指を抜いてくれたと思ったら、妖艶な笑みを浮かべて指で掬ったチョコを陽佐の口に塗った。



「っ……心我いい加減に…!」

「…黙ってろ。」



低く呟かれた言葉と同時に唇に生暖かい感触。突然のことで思考が追い付かない。

ぬるりした心我の舌が陽佐の唇を舐めていく。されるがままの陽佐は段々と抵抗する力も無くなっていった。



「ふ…ぅ……んっ…。」

「…ごちそうさまでした。」



最後に自分の唇を舐めた心我に不覚にも心臓が跳ね上がってしまった。段々、思考がおかしくなっているのだろうか。顔が熱い。そしてクラクラしてきた。

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