テニスログ | ナノ


仁王さんは変だ。仁王さんはテニスもできて、カッコよくて、優しくて、良い人。とてもモテていると思う。私なんかじゃ全然釣り合わないような人。それなのに、そんな人がどうして私なんかに見たこともない優しい顔をして、好きって言ったんだろう…?他に可愛い人はたくさんいるはずなのに、どうして私に…?


「なんじゃ。そんなことで悩んどったのか」


私は涙目で最近思っていたこのことについて仁王さんに話した。そしたら仁王さんは、優しく私の頭を撫でてくれて自分の膝に座らせてくれた。ああ、やっぱり優しい人。私もこの人が好きだなぁって改めて思う。


「俺が好きなのはお前さんだけじゃ。余計な心配はせんで、俺のことだけ見てればええんじゃ」


仁王さんが言った言葉は私の胸に残った。こんなに優しい顔をして、こんなに優しい言葉を言われてしまっては何も言い返せなくなってしまう。誰にも仁王さんを渡したくない、私だけの仁王さんでいてほしいと願ってしまう。


「…本当に変な仁王さん」


私は自分から仁王さんに抱きついた。仁王さんが私のことを好きって言ってくれているのはとても嬉しい。だから、私も言いたいな、仁王さんが大好きだって。私には、それくらいしかできないから。でもやっぱり誰よりも仁王さんを好きな気持ちは大きいよ。だって毎日仁王さんのことが頭から離れないんだもん。仁王さんも私と同じ気持ちだったら良いな。




恋する乙女の小さな祈り

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title by レイラの初恋



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