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「え…本当に良いんですか…?」

「この俺が良いって言ってるんだ。遠慮なんかするな」

「……はい」


今日、跡部さんのお家に招待された。跡部さんのお家はとても広くて、私なんかが行くところではない。それでも、跡部さんが遠慮するなって言ってくれているからお言葉に甘えて、お邪魔させてもらうことにした。


「……お邪魔します…」


案の定、跡部さんのお家は相当広い。初めて来たわけではないけど、緊張してしまう。メイドや執事の方々が「お帰りなさいませ」と頭を下げている。跡部さんは普通に返しているけど、私はそうはいかない。なんて言って良いか分からなくてあたふたしているうちに、跡部さんに呼ばれ、なんとか助かった。それから跡部さんのお部屋にお邪魔して、一緒にお茶をした。他愛のない会話だけれども、とても居心地がよかった。


「桜乃。そのソファに座れ」

「え?こ、こうですか?」


急に跡部さんは私をソファに座るように言い、私の傍へ来た。なんのことかさっぱり分からず、跡部さんの行動をしばらく眺めていたら、跡部さんは突然私の膝に頭を乗せた。


「ふぇ!?あ、跡部さん!?」

「うるさい。静かにしろ」

「ででででで、でも!!///」


跡部さんはいつもいきなり私がドキドキすることをしてくる。ほら、今も。これって膝枕。こんな恥ずかしいことを跡部さんはさらりとやってのける。しかも、こういうのって絶対自分が好きな人にしかしないことだと思う。やっぱり私は跡部さんに想ってもらってるって実感がわく。とっても恥ずかしいけど、とっても嬉しい。跡部さんが眠り始めたから私は跡部さんの髪を撫で、小さく「おやすみなさい」と言った。私しか見ることができない跡部さんのこの姿。それは私と跡部さんの秘密の出来事。




真昼間のティータイム

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