テニスログ | ナノ


彼女を抱きしめた。男とは違う細くてきれいな体。優しくしないと,折れてしまいそうで怖かった。ギュッと抱きしめると,彼女は俺の胸に顔を埋める。その瞬間がたまらなく恋しい。


「…赤也さん…」


君はそうやって,とても可愛い声で,俺の名を呼ぶんだ。


「…なんだ?」


「寒いので…もっとギュッてしてください…」



俺は何も言わず,そのきれいな体を寒さから守るように,俺の体温しか伝わらないように,優しく包む。彼女は少し微笑んで,また,俺の胸に顔を埋める。その姿が可愛くて俺もいつの間にか顔が緩んでしまう。とても寒い。でも,とても温かい。それは,2人の体温があるから。




抱きしめる,温かかった



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