「え、サスケ君…なの…?」
今私の目の前にいるのは、13歳のサスケ君。
私より身長が小さく、サスケ君を見下ろす形になっている。
今ではすっかり開いた身長差。
なんだか変な感じ。サスケ君は不機嫌そうにそっぽを向いていた。
ことの始まりは約一時間前、どうやらサスケ君は綱手様の新しい薬の実験台になってしまったらしい。
「サクラ、笑うな」
「ご、ごめんなさい。でも…ふふっ、」
私は我慢しきれなくて、吹き出してしまった。
だって、小さい頃のサスケ君が今ここにいるなんて、やっぱり変な感じ。
まるで過去に行ったみたいな。
「…俺はいつ戻れるんだ」
「たぶん二時間くらいで効き目は切れると思うって綱手様が言ってたわ。それまで、我慢ね。サスケ君」
ちっ、と舌打ちをするサスケ君。
でも何を思いついたのか私の方を向いて、一瞬にやりとした。
あ、危ない。
この顔のサスケ君はとにかく要注意。
何か企んでる、きっと。
予感は見事的中。
サスケ君は私を壁に押し付けて頬に軽くキスをしてきた。
「今はサクラ、お前の方が俺より年上なわけだ。年下には優しくしなきゃいけないよな?」
「え、そ、そうだけど…」
「これから二時間たっぷり甘えてやる」
あのサスケ君が甘えてくれるのは嬉しいけど、本当に大変だった。
二時間後、もとに戻ったサスケ君は私を見るとまたにやりとすると、今度は私の上に覆いかぶさってきた。
「えっ!?サスケ君!?」
「やっぱり、もとの姿がいちばん良い。こうしてキスも簡単にできるしな」
「そそそそそうだね、それよりどいてくれない?」
「やだ」
さっきまでいっぱい楽しんでたじゃない。
サスケ君のSっぷりは誰にも止められない。
また新しいサスケ君を見れて嬉しかったけど、そんなこと考えてる暇はない。
どうしたらうまくよけられるか、考えておかないと。
ドSな彼の攻略法を考えよう