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サクラに言おうか迷っていたこの言葉。今日こそ言いたい。アイツに伝えたい。

俺とサクラは恋人同士とかいう関係ではなかった。
杏まだなったわけではなかった。
だが、いずれはなると思う。
サクラが俺のことを好きなのは最初から分かっていたことだ。
そして、俺も…サクラのことが好きだ。
それでも俺はサクラにこの想いを伝えることはできなかった。
俺がさっさとこの気持ちを伝えれば、きっと…。


「さ、サクラ…その…」

「どうしたの?サスケ君」


サクラはきょとんとした顔で俺を見た。


「お前は…まだ俺のこと、好きか?」


突然こんなことを言った俺にサクラは微笑んで当たり前じゃない、と言った。
その言葉を聞いて俺は決心がついた。
いや、たとえもう好意を抱いてもらえなかったとしても、今から言う言葉は絶対サクラに伝えなければならない。


「サクラ…一度しか言わねぇから、よく聞けよ?」


俺はサクラの耳元に唇を近付け愛してる、の一言だけ言った。
その瞬間サクラは目を大きくしてやがて涙を流した。
そんなサクラを俺は優しく抱きしめ、もう一度愛してる、と言った。




本当に伝えたかったこと



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