恋する動詞111題 | ナノ


ある日部屋の掃除をしていたら、一冊のアルバムを見つけた。あ、そういえば。私とブン太さんが結婚する前って結構いろいろあったなぁ…。ブン太さんってばいつもお菓子お菓子で私の手作りお菓子はいつも美味しそうに食べてくれてたな。でも、あまりにもお菓子お菓子だから嫉妬した日もあった。でもいつも大好きって言葉で伝えてくれて不安な日は一度もなかった。本当に幸せだった。あ、でも今はそれ以上に幸せ。


「ママ、パパまだかえってこないの?」
「ふふ、もう少しだよ」


大人になってブン太さんがプロポーズしてくれて結婚して一緒に暮らして子供まで産まれた。今は3人で仲良く暮らしている。こうやって夜はいつも我が子と一緒にブン太さんの帰りを待つ。この時間は少し寂しいけど、でも「おかえり」を言ったときの嬉しさが増えるからとても好き。


「ただいまー」
「あっ!パパかえってきたー!」
「ぶ、ブン太さん!お帰りなさい!」


ブン太さんは私たちを一回ずつ見てからいつものようににこっと笑って我が子を抱きしめたあと、私も抱きしめてくれた。
私は前の生活も好きだったけれど、今の生活はもっともっと好き。これからも、ずっとブン太さんの隣にいれれば良いな…。あ、そうだ。写真いっぱい撮ろう。これからの素敵な想いでをずっとこのまま残しておきたい。そう思ってさっき見つけたアルバムをこっそり抱き締めた。



懐かしむ

title by 確かに恋だった様



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