きらきらスマイル


今日もまた、あいつが俺のところへやってくる。あいつとは蜜柑のこと。蜜柑はいつも俺のところへ来て、笑顔を振りまいていく。そんなあいつが好きで、好きで、好きで。俺だけのものにしたくなる。あの笑顔をひとりじめしたいなんて、あいつの親友やルカが聞いたら怒るだろう。あいつの笑顔に助けられたやつは俺だけじゃない。ルカや今井やもっとたくさんいるだろう。笑っていないあいつなんて、あいつじゃない。俺は、いつも笑顔の蜜柑に惚れたんだ。


「おい、蜜柑」


今だけはあいつを俺の腕に閉じ込めて、俺にだけ向ける笑顔を見ていたい。俺があいつにしてやれることなんか、何もない。でも、あいつの傍にいることならお安い御用。死んでも離れるつもりはない。だから、俺はいつまでも見ていられる、あの笑顔を。