![]() | 「貴女、学習能力というものがございませんの?」 呼び出しに素直に応じると顔を合わせた瞬間そう言われた。 「自分では馬鹿ではないつもりだけれど」 「言い方が悪かったかしら。貴女はただの愚か者ですわ。」 全く交流もない人を愚か者だなんて、酷いよね。親の顔が見てみたいもんだよ。 「私がそう見えたんならそうなんじゃない?」 「っ調子に乗るのもいい加減にしろよ!」 私に最初に話し掛けた女の子の後ろにいた女の子が私を突き飛ばした。 「いっ!」 「ふん!当然の報いですわ。」 女の子が私を見下す。見下されるのってあんまり好きじゃないんだよなぁ。 「あのさ、聞きたい事があるんだけどいいかな?」 自分の絶対的優位を確信しているのか、女の子は許可した。 「いつも何の罪も無いような子達にこんなことしてるの?」 「何をおっしゃっているのかしら。テニス部の皆様を邪魔しているだけでそれは罪ですわ。」 「本人たちはそう思ってなくても?」 「当たり前ですわ!」 何て独り善がりな考え方なんだろうか。 「それはテニス部の為とは言わないよ。醜い嫉妬からのただのリンチだ。」 私がそう言うと女の子は怒ったのか顔を真っ赤にする。 バシッと頬に衝撃を感じた。 「お黙りなさい!貴女自分の立場が分かっているの?!もういいわ、やりなさい!」 先ほどまでの余裕は何処にいったのか、感情をむき出しにして女の子たちに命令を下した。 「いっ?!」 そしてそれを合図に、殴る蹴るの暴行が始まる。 「まぁ貴女自身が悪いのですから自業自得ですわ!」 女の子が笑う。私はそこにいる全ての女の子から暴行を受けた。それはつまり―――…ぱしっ 「正当防衛ってことだよね?」 私は言うが早いか、私に暴行を加えている女の子たちを片っ端からのしていく。 二桁に満たない数だったので、ほんの数分で終わる。 私はさっきから眺めていたリーダー格らしい女の子の前に立った。 「あのさぁ、」 「っ!」 女の子はプライドが高いのか悲鳴は、あげない。 |