04-01  


「うっわー!黒字すぎてやばいっ!」

漸く墨と筆に慣れてみみずのような字が書けるようになった。練習がてら今月の売上高を紙に算出し、結果をかきつけると意外と儲かっていてつい独り言を言ってしまった。

「それにしても、何に使おう……。うーん、あ。和菓子食べに行こう!!」

何故か家にいた馬(花子)を馬小屋から出し、適当に走ってもらう。(きっと花子は賢いから町までたどり着く……はず!)

適当なノリで外出を決めたため行き当たりばったりである。




「着いた〜!…お尻痛い…っ」

走ること1時間半ほどでやっと町についた。花子を預け町を散策する。

それにしても、活気のある町だ。店の人は凄く笑顔だし道行く人々の顔も明るくいい感じの町に着けたようだ。

「さっ和菓子和菓子〜!」

人が沢山いそうな店に入り、みたらし団子を3本注文した。

「おまちどうさま〜。」

待つこと5分、艶々とした美味しそうなみたらし団子が出てきた。

「ん〜〜!美味しいっ!やっぱ来て良かったな〜!」
「そうかいそうかい!そう言ってもらえるとうれしいね!」

団子を頬張り、美味しさに感動していると店のおばさんがニコニコしながら話かけてきた。

「ほんっっとに美味しいです!団子が柔らかくて、甘くて暖かいとろっとした餡がとっても合っててもう最高ですっ!」
「あはは!あんたほんと美味しそうにたべるねぇ!」
「えへへ…あっそうだ!他にお薦めのってありますか?」
「そうだね、全部お薦めだけどあえていうなら大福かしらね。」
「じゃあ一個お願いします。」
「あいよ!」

美味しい大福が食べられる、とテンションをあげながら大福を待っていると入口が開く音が聞こえた。
(やっぱり人気なんだなぁこの店。)

「みたらし団子100本お願ーい」
「ぶっ?!(ひゃっ100本?!)」

普通あり得ない量に飲んでいたお茶をつい吹き出してしまった。誰がそんなに頼むんだ、と私は声の方に顔を向けた。


「って佐助さん?」
「遥奈ちゃん?!何でこんなところにいるの?!お店は!?」
「何でって言われても、定休日だし意外と儲かって…げふん、息抜きに来たんです。」

危ない、危ない。本音が出るところだった。
変な答え方をしたので怪しまれていないか佐助さんの方を見ると、なんだか神妙な顔つきで何か思案しているようだった。

「あ、あの…?」
「…遥奈ちゃん、もしかして今日1日暇だったりする?」
「まぁ、はい。」
「!じゃあちょっと着いてきて!」




佐助さんに連れられることおよそ10分。目の前にお城が現れました。
なに食わぬ顔で中に入って行く佐助さんを慌て止める。

「ちょっ佐助さん!どこに行くつもりですか?!ここお城じゃないですか!」
「え?あぁ言ってなかったっけ?ここが俺様の仕えてる所なんだよ。」
「っ聞いてないですっ!」
「あは、ごめーん。」
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