02-02  


「謙信様、どうやらあの薬はとある林に店をかまえる「島崎屋」のものであるという事がわかりました。薬の種類は豊富な上に効き目もすこぶる良好、値段も良心的なので知る者ぞ知る昔からある名家らしいです。」

あれから数日、調べ回り得た情報を謙信様にお伝えする。

「「しまざきや」ですか。なにちょうどゆうしゅうなくすしがほしかったのです。ひとつかんゆうしてみましょうか……つるぎ、うまを。」
「あぁ!考える姿も素敵です謙信様………!
……はっ!しっしかし、謙信様。気になる事が。」

謙信様の麗しいお姿についいい忘れそうになった情報を思い出した。

「なんですか?」
「実はその「島崎屋」なんですが……ー」





「まいどーまた来てくださいね!………ふー今日も売れたなぁ!ん、お腹も空いてきたしそろそろ店閉めようかな?」

店内からお客さんが姿を消したため、店をそろそろ閉めようかと外に出た時だった。

「おい、ここが「島崎屋」か?」
「はい、そうです…が、」

ざっくり切り込みの入ったレオタードを着た美人さんとフシギ●ネのような服をきた性別不詳な人が目の前に現れたのは。

「?おい、意識をもどせ!おい!」
「……!はっすっすいません!何かお薬が御入り用で?」
「いや、すこしおはなしをよろしいですか?」

(綺麗な言葉づかいのひとだなぁ。)

「はぁ、汚いところですがどうぞ。」
「貴様!謙信様に向かってなんだその言葉遣いは!?」
「すっすいません!」

美人さんに凄まれた!!ってか謙信様って、もしかして上杉謙信!?

「つるぎ、いいのですよ。とつぜんきたこちらにひがあります。」
「謙信様!なんてお優しい…!!」

何か背景に薔薇散ってない?いつから私の家は宝塚になったの?




取り敢えず上がって貰いお茶を出す。

「これは?」
「ハーブティーと言うものです。薬にもなる草を煮詰めてできる南蛮の飲み物でございます。」

何かハーブティーが似合いそうだから出してみると、不思議そうな顔をされた。何で草は日本にもあるのに皆飲まないのだろうとこっちこそ不思議なのに。

「いいかおりがしておいしいですね。」
「ありがとうございます。あの、貴方もよろしければどうぞ。」

女の人にも出すと一瞬きょとんとされたが

「ふ、ふん!」

とかいいつつ飲んでくれた。なんなんだこの人!ツンデレか!

「それで、今日は何故このようなところへ?こちらの方が呼んでいるのを聞くと、上杉謙信様のようですが…」
「!きづいていたのですか。ふむ、さすがというべきか、とうぜんというべきか。」
「あの、えっと?」
「いかにも、わたくしはうえすぎけんしんです。」
「謙信様!?」
「よいのです、つるぎ。このもののまえでうそなどきっとつけはしないでしょう。」

(何かすっごい買い被られた!それにしても2人綺麗だなー。佐助さんもイケメンだったし、戦国時代レベル高過ぎでしょ…)

自分のレベルの低さに勝手にうちひしがれていると謙信様?が口を開いた。

「きょうこちらにきたりゆうはあなたです。」
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