「ね、れーちゃん。午前はもう仕事ないし、一緒に料理挑戦してみない?」

雪の突然の提案に麗奈は大きい目を更に開いき、驚きを示した。

「えぇ?!無理ですわっ」

そして、大いに焦って拒否を顕にする。しかし、雪は折れずに麗奈を誘う。

「だーいじょぶ。私教えるし、ものは試しって言うじゃん?ね、やろ?」

大好きな雪が小首を傾げてそう誘うものだから麗奈にはもうノーという選択肢は無かった。



















「あー腹減った!」
「そりゃあれだけ試合を組めばのう。」
「ちょ、丸井先輩!何で俺とだけ試合してくれなかったんすか?!」
「あ、お前幸村君にコテンパンにされてたじゃんよ。」
「うぐ…っ」
「ふふ、赤也はもっと頭を使って試合しなきゃね。」

相変わらず、皆が入ってくると一気に賑やかになる。

「……。」
「大丈夫だよー。ちゃんと味見もしたし!」

隣で麗奈が不安気な表情を浮かべている。

「今日は野菜炒めとスープ、それに唐揚げか。」

するといつの間にか隣に柳が来ていた。

「うん!野菜炒めはれーちゃんが作ったんだよ!」
「そうなのか?」

柳が不思議そうに麗奈にそう問いかける。麗奈と料理が何だか結びつかなかったのだろう。

「、一応、そうですわ。」

戸惑い気味に麗奈がそう答える。

「それは楽しみだな。運ぶのを手伝おう。」

柳は少し微笑みながら麗奈にそう声をかけると、料理の乗ったお皿を運んだ。

「…っ」
「んふふ、れーちゃん耳赤ーい」
「!そんなことありませんわっ。」
「え〜?
ま、今はご飯食べよっか。」

早口で否定した麗奈に雪はにやりとそう言って笑い、柳同様お皿を運び始めた。

「〜〜っ!」

キッチンに残された麗奈の耳と頬は確かにほんのりと赤かった。
昼御飯!
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