「ゆーくん、私晩御飯の買い出し行ってくるね!」
「あぁ、分かったよ。
あ、でも1人じゃ大変だね。誰か荷物持ちで行かせるよ。」
「え、大丈夫だよ?」
「結構スーパーまで距離があるから駄目だよ。
ジャッカル!ちょっと来て!」

幸村は即平気だという雪の言い分を却下しジャッカルを呼んだ。

「悪いけど、買い出し行ってきて貰えるかな?一番ジャッカルが体力あるし。」
「あぁ、別にいいぜ。」

呼ばれたジャッカルは幸村の頼みをすんなりと聞き入れた。

「じゃあ、俺も練習戻るから頼んだよ。」
「うん。ごめんね、ありがとう。」
「じゃ、俺らも行くか。」
「うん。」















「ごめんね?選手にこんな雑用やらせちゃって、」

雪は選手に仕事を手伝わせることに罪悪感があるのか、眉尻を下げて謝る。

「はは、別に気にすんな!これもある意味トレーニングと思えばいいんだし!」

しかし、ジャッカルは気にした様子もなくそう言ってくれた。いつも丸井のわがままに付き合わされているんだ。それに比べればこれくらい面倒ですらない。

「ありがとう!」
雪もこれ以上謝るのも無粋だと思い、お礼を言った。

「お礼言うのはこっちだぜ。お前らがマネしてくれて助かってっしな。」

ジャッカルのその言動に雪は目をキラキラさせて、口を開いた。

「桑原くん、かっこいいね!」
「は?!」

突然雪にそう言われたジャッカルは顔を赤くする。

「かっこいいって…!いやいやいや、全然!」
「ふふ、何で急にそんなてんぱるの!」

ジャッカルの急な慌てように雪は面白くなって笑ってしまう。

「うっそりゃいきなりんなこと言われたら…!」

そうなのだ。今まで"かっこいい"と言うのは仁王や幸村、丸井への言葉であったため、ジャッカルは言われなれていなかったりする。

「だからって、ふふ、そんなにてれなくても、あはは!」
「っだあー!んな笑うなよ!」

つぼに入ったのか笑い続ける雪にジャッカルはますます顔を赤くする。

「ふ、ふふ、ごめ、あははっ」
「お前、謝りながら笑っても意味ねーからな?!」





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