「で、結局お知り合い―?」
幸村君の笑いが収まったところで、もう一度聞いてみた。
「ふふ、ごめんね。大笑いしちゃって。
丸井とはおんなじ部活なんだ。」
「あぁ、テニス部?
ん、てことは仁王もそうなのか。」
「あぁ、そうだよ。」
「仲良いの?」
「まぁそりゃ同じ部活だからね。」
「じゃあ1つ質問!
何で仁王君ってあんなにチロルチョコ持ってんの?!」
仲が良いらしいので、最近やたらとチロルをくれる仁王君への疑問をぶつけてみた。
「チロル?仁王が?」
「うん、ちなみに私はきな粉もち味が好き!」
「、俺にもちょっと分からないな。
珍しいこともあったもんだね。(ぼそっ」
「そっか、ざんねーん。」
この疑問はやはり本人にぶつけるしかないらしい。
「まぁ、いいや!幸村君、日向ぼっこしよう!寝ようかと思ってたけど話してたら私眠くなくなった!」
「ふふ、いいよ。暇だしね。」
「やりぃ!」
話相手を無事ゲットした私は影を見つけ、幸村君にそこで話をしようと誘った。
「さぁ、何話す?!」
「何でそんなにうきうきしてるの?」
テンションの高い私を見て幸村君が笑う。
「天気いいからテンションも上がってきたの!さ、話そう!」
「じゃあ部活についてでも話そうか。帝光では何に入ってるの?」
「私はね、バスケ部のマネジしてるの!臨時だけどね!」
「臨時?」
「そう!まぁ言うなれば、体のケア専門、みたいな!」
帝光のバスケ部の面々を思いだし、ついつい笑いそうになってしまう。まだ1週間しか離れていないのになんだか懐かしい。
「すごいね、そんなマネージャーがいるんだ。」
私の話に幸村君が驚いたようだ。
「うん!まぁ私だけだけどね!
あ、幸村君も何か不調あったらマッサージしたげるよ!実は資格も持ってたり!」
「資格?!取れるの?!」
幸村君があからさまにびっくりした。
「うん!凄いでしょー」
「人は見かけによらないな―」
「え、しつれーな!マッサージしてやんないぞ?!」
「あはは、冗談だよ!さっきの仕返しさ!」