立海に通い初めて1週間がたった。あずちゃんとはだいぶ打ち解けられたと思う。あ、あと何故かやたらと構ってくる仁王とついでに丸井とも仲良くなった。
「あずちゃーん。今日とってもいいお天気だから、次サボるね!言い訳よろしくー!」
「は?え、ちょっと?!」
あずちゃんに煩く言われる前に教室を抜け出し屋上に向かう。
「行っちゃったし…。あれでよく交換生になれたわね…」
「うわお、やっぱいい天気!」
予想通り外は特に風も強くなく、暑くもなく、絶好の日向ぼっこ日和だ。
「うはー気持ちー!」
太陽の日差しを浴びておもいっきり伸びをしていると、屋上のドアが開き誰か入ってきた。
「あり、お客さまー?」
「!人がいるとは思わなかったな。」
入ってきたのは女の子みたいな男の子だった。
「あー私、邪魔しちゃってる?どっか行こうか?別にどこでも日向ぼっこできるし…」
「……いや、大丈夫だよ。」
少しの沈黙のあと、彼はにこやかにそう答えた。
「そ?ならおにーさんも日向ぼっこしませんかー?」
「俺のこと知らないの?」
「え、おにーさんもしかして…」
「……(言わなきゃ良かったかな)」
「ナルシスト?!」
「は?!」
「まさか、きーちゃん以外にもこんなナルシーさんが…!」
「や、いやいやいやいや、違うから!」
じーーー
急いでおにーさんが否定するもつい疑いの目を向けてしまった。
「違うからね?!」
じーーー
「信じてよ!」
あまりにも面白くてついからかってしまった。
「うはは、冗談だよ。ジョーダンっ!」
そう言うとおにーさんはあからさまにほっとした。
「誤解が解けたなら良かったよ。俺は幸村精市、君は?」
「吉田雪だよー。ちなみに帝光からの交換生だぜぃ☆」
「ふ、丸井みたいだ。」
「あり、丸井ってあの赤いの?」
クラスメイトの名前が出てきたので聞いて見ると、幸村君は何故か大笑いしだした。
「え、私何か変なこと言った?!」
「や、違うんだ、あははは!君の例えが、ふ、ははは、面白くて!」
何だかよくわからなかったけど、幸村君が楽しそうなのでまぁいいかな。