■ 癒しを求めて

『ふぅ、少し休むとするか。』


沢山の書類を片付けていたら、知らぬうちに空は暗くなり屯所は静まり返っていた。


いつ持って来たかと冷めたお茶を飲む。


『アイツに悪い事をしたな…』


こんな時間まで起きていたら怒るだろうな。


そう考えて縁側に出て月を見ていた。


土方さんと何度も笑顔で呼びながらいつも俺の体を気遣う桜彼。


『もう寝てるだろうな…』


俺は桜彼に癒されているらしい。
安心して心が休まり、疲れも和らぐ。


そう考えていたらいつの間にか桜彼の部屋の前に来ていた。


少しだけ、そう思い静かに障子を開けた。


スーと寝息を立てて寝ている桜彼。


『お前は警戒心はねぇのか。』


ため息をつきながら顔を見る。


いつも男装をさせているのが勿体ないくらい睫毛が長く色白だ。


解かれた髪も綺麗で、撫でながら


『お前は俺が好いていると言ったらどう思う…』


刹那、


「それは…本当ですか?」


起き上がり、こちらを向く桜彼。


『起きてやがったのか。』


俺としたことが安心仕切って気付いていなかった。


「土方さんが私の髪を撫でて下さっているのが…嬉しくて。」


頬を赤く染め、俯く桜彼。


期待をしてもいいのか?


『俺はお前が、愛が好きだ。』


真っ直ぐな目で俺を見る愛。


「私も、土方さんをお慕えしております…」


そう言って笑顔で抱き着く愛。


俺は癒しを見付けた。


片手を腰に回し、もう片方で愛の顎を触り


『愛してる、愛。これからも俺の傍にいろ…』


「はい…」


俺達は深い口づけをした。










=あとがき=
久々の短編です☆
短くてすいません(>_<)

愛様、最後まで読んで頂きありがとうございました♪
2012.6.3

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