【3】 土方&原田side 「総司のヤツ、何か企んでやがる。」 「俺も土方さんと同意見だ。」 「にしても社まで少し距離があるな。」 「そうだな。桜麗に何もなけりゃいいんだけどな。」 暫く黙って歩く二人。 沈黙を破ったのは原田だった。 「なぁ、土方さん。桜麗にまたトシにぃって呼ばせてるみたいだな。」 「それを言うなら原田、てめぇもだろうが。」 「俺、本気だぜ?土方さんにも桜麗を渡すつもりはねぇ。」 「俺もそれは譲れねぇな。」 「そうだろうな。土方さんは強敵だけどよ、桜麗の天然さも強敵だな。」 「ふっ、そうだな。」 二人はライバル宣言をしながらも沖田と二人っきりの桜麗が心配だった。 それもそのはず、沖田もまた桜麗が好きだった。 「それはそうと総司が桜麗が二人ってのはヤバいな。」 「そうだな、アイツは多分…」 ガサガサッ 「待ってよ、桜麗ちゃん!」 「「総司?桜麗?!」」 二人の横を桜麗と沖田が走り抜けた。 「土方さん、追い掛けるぜ。」 「あぁ。」 桜麗と沖田が消えた方へと二人は後を追い掛けた。 [しおりを挟む] 17 / 20 [ back ] |