それは、新婚生活と呼ばれる生活の中で始まった…。




―…たしかこの男の性格は、義理人情にあつく誰にでも優しく、そしてどちらかと言えば草食動物の様だったはず。
しかし、俺…ちがう。”私”と夫婦になったのを良い事に、一気に自分に対する性格が変わったいるのだ。
その証拠に、これだ





『おい…』


「どうしたでござる?」





確か、一人で縁側に座り、外を眺めていたはずなのに。
気がつけば腰に両手を回され、後ろから抱きしめられている。
顔は耳元にあり、今にも息が顔にかかりそうだ





『どうしたでござる?じゃあないだろ阿呆っ!この手を退けろ』


「嫌だ」


『あのねぇ…』


「気持ちいいでござる」


『なっ…人の腹の肉を掴むな!//』






それに加え、最近は腰に手を回すだけでは飽き足らず、適度についた腹周りの肉を掴んで…否、揉んでくる。
その触り方が厭らしいったらない





「女子はこの位柔らかい方が良いでござるよ」


『お前、それは列記としたいやがらせか?俺が太っているとでも?俺はあくまでも標準を突き通してきたつもりだ!!』←突っ込み所はそこですか





そんなことを言いつつも、剣心のセクハラは止まらないのが常である






『ぬぁっ…!』


「ん、少し…」





腰の手はそのまま上に伸び、今度はnameの胸を鷲掴む。
あまりの突然さに、驚いてしまった






『少し、なんだ…』


「成長したでござるな」ニコッ





…プチン。





その瞬間、何か切れた音がした









『っ…!!この変態野郎がぁぁああ!!!』





―ドゴッ…!





「おろーっ!!」











・・・










一刻後





『はぁ…(またこの男は…!!)』





今度は風呂に一緒に入ろうなどとぬかした。
まさかそんな莫迦げた…、つまり恥ずかしい事が出来る訳がないだろうに





「溜息を吐くと、幸せが逃げるでござるよ?」





いやいや!!
そんな笑顔で言われても。
その幸せとやらを壊そうとしているかもしれない奴はどこの誰ですか!!?






『あのねえ、いい年して一緒に風呂なんか、入る訳が無いでしょう』


「うう…。nameー…」


『そんな子犬のような目はするなと言っただろうが!(結局この目に負けるのは俺なのに!!)』





だから目線を逸らしたのだが





「…ならば!」


『は?え?…っておわっ!!?』





イキナリ大声をあげたと思ったら、気がつけば体は宙に浮いていた。
そう、所謂剣心に横抱きにされていたのだ





『お、おい待て!!おろせっ…///』


「おろ、顔が赤いでござるな?さては満更でもないでござる?」


『ばか、違う!!』


「暴れると、落ちるでござるよ」





がっしりと掴まれているから、万が一にも暴れるも落ちやしないだろう。
しかしそのお陰で顔が近い。というか、耳元で喋られている。
絶対にワザとなのだ






『っていうか運びながら服を脱がすなぁあっ!!』


「それはnameが拙者の言う事を聞かぬ故…」


『強引すぎるわっ!!』


「ほら、着いたでござる」





ああ、ついに来てしまった。
そう思い、逃げる時を窺っていると…





『ってもう脱いでるし!!?』


「ん?」


『ん?じゃない!俺は出るっ…』





剣心の上半身はすでに裸。
肌蹴かけた着物を直しながら出て行こうと試みた。
しかし





「待った」


『ちょ、離せっ』





腕を掴まれる





『や、だっ…。俺は入らんからな!!』


「素直になるでござるよ!」


『そういう問題じゃないし!』


「ではここは一歩譲って…!」


『いや、それも一歩譲るとかそういう話じゃないから!』





剣心が引けばnameが引く。
そんな事を繰り返して、どたばたと支度場を行き来していると…





―ドンッ!






『えっ…』


「お!?」





―ドシンッ





『痛…』


「おろ…」






ぶつかって倒れてしまった。
nameはそっと、体を起こした





『今のは不可抗力…』


「いや、今のはnameが悪い」


『は、何言ってるんだ』


「それに、今の体勢…。拙者を誘ってるでござる?」


『な、莫迦じゃ…ない、…の……っ〜!!!?』





我に返り、状況を把握すれば。
上半身裸の剣心を、着物がはだけたnameが押し倒す形になっていて。
そんな状況に固まってしまった






『…〜っっ///』


「name…、そんなに拙者に…」


『いやっ、ちがうって!!別に故意にやった訳じゃ…っ』






そのまま離れようと、身を引く。
だが、また掴まれた






「逃がさない」







その真剣な瞳に、とらわれる。
思わず唾を飲み込んだ





『あ…』


「name…」





そっと手を伸ばされ、頬に触れると、そっと引き寄せられた





『…(うわ、心臓が…///)』


「…」





そして、…






―ぐにゃ…





『(ん?”ぐにゃ”…?)……ぅぁっ!!!///』





なにか変な感触がしたかと思えば、目の前の剣心は再び自分の胸を掴んでいるではないか。
片方は未だ頬に手を当てられているから、nameは気を紛らわされたらしい。
しかもその上何とも言えない手つきで、何度も弄られる





『〜…っっちょ、やめっ…///』


「ふむ…この分だと、今日もきっと成長するでござるよ」ニッコリ


『っ…///!!!』






そう言って、剣心はつらつらと感想を述べていく。
そしてその時ついに、nameの怒りメーターがMAXに達した






『…っ〜!!こ…』


「…こ?」


『この…っ、変態オヤジがぁぁあああ!!!///』






―ばきっ





「ぐはっ…!」


『いっぺん死んでこい!!!///』








おわり。
















***



あとがき

凛様!どうでしょうかっ
変態剣心を書くとこんな感じになりました。
普段とは違い、メインの見解が夢主です。
剣心殴られキャラですが、薫とは違います。
あれは「剣←薫」ですが、こちらはあくまで「夢主←剣」ですからね!w
剣心もすこしやり方を変えたら、夢主ちゃんにも、解禁OK出るかもしれないですww
いつかはつんでれ夢主でも抜ではなくて、剣も書いてみたいです!
とにかく、こんなストーリーを書かせていただきました!!遅れてすみませんでしたっ
受け取ってくださるとうれしいです><
管理人:蓮





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「緋色と蒼の世界」蓮様より頂きました!
やっぱり蓮様の書く剣心は大好きです………。変態な剣心なのにどこか愛くるしい。ありがとうございました(^o^)凛




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