最近の僕は、変らしい。



らしいって言うのは、由美さんに言われて自分では気付きもしなかったことで。
変わったことと言うなら、前は任務に向かうのは僕ひとりだったのに今ではnameさんも一緒に行くこと。
それに、nameさんが僕に笑い掛けると胸が熱くなること。
あとは、nameさんが居眠りをしていると触れたくなること。



こう考えてみれば、最近の僕は変だなあ………。










「…宗、…宗次郎!」


「あ…はい」


「ぼうっとしてたけど、どうしたの?具合でも悪いの?」


「何でも無いですよ。すみません」


「そう…なら良いんだけどさ。」





と、まぁこんな感じがずっと続いて、由美さんが変だと感じたみたいです。



由美さんは何だかニヤニヤしながら「私にはどうにも出来ない病気だわ」なんて言ってましたけど、僕には何の病気なのかさっぱり解りません。





「…ね、由美さんが心配して…、って!宗次郎!魂どっか行ってる!」





nameさんの声で現実に引き戻されると、ぐいっとnameさんの顔が近づいた。
僕の心臓は何だか煩くなって、手のひらがじんわり湿る。





「す、すみません」


「…やっぱり変だよ?」





僕が悪いのに、こんなに心配そうに眉を下げて。
何だか泣きそうになってるnameさんを見ているとむずむずした。





「ほら、何か悩みでもあるなら言って?これじゃあ皆も心配するよ?」





nameさんがそう言うから、僕は吐き出すように全てを伝えた。

頭が空っぽになるんじゃないかってくらいに、全部全部今考えてたことも由美さんに言われたことも。





「要するに、nameさんのことになると…僕が変になるんです。」


「あぅ、ど、鈍感…!」





nameさんはぺちんと僕の額を手のひらで叩くと、額が熱くなった。
痛いはずなのに、暖かいと思った。





「如何すれば良いんでしょう…?」





叩かれた額を片手で摩りながら、nameさんを見ると凄い微笑っていて。
何だか僕が悩んでるのも、馬鹿馬鹿しくなって、僕も微笑った。





「ね、宗次郎」


「…っ」





nameさんに呼ばれて、向けば。

ちゅ、と音がすると笑顔のnameさんがいて。
状況を把握するまでの時間がすごくすごく長く感じた。








すきのきもち


( な、に、したんです?! ) 


( …女の子に言わせるの? ) 


( だ、だって…! )

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