偽者を神様は愛してくれない。 | ナノ




勝呂と柔造


「柔造?」
「はいはい、どうされました、坊」
「いや。アルバムなんぞめくって、珍しなと」
「そうですか?俺はよう見ますよ、あの阿呆な弟共も、昔はまだ可愛げがありましたし」
「廉造は俺にとっちゃクソやったけどな」
「はは、いやうちの阿呆が…えらいすんまへんなぁ」
「もう慣れたし、ええけど」
「しっかし、子猫は今も昔も変わらんなぁ。眼鏡かけたことくらいやろか、違い」
「俺らのまであるんか!?」
「そら勿論!ほら、坊が初めて公園で遊ばはった写真もありますえ」
「燃やせ。全部燃やせ!」
「堪忍しておくれやす坊、こればっかりはこの柔造も譲れんのです」
「知るか!お前も志摩家の一端や、どんな変な写真があるかわかったもんやない。ええ、もう丸ごと貸せ!俺の写真だけでも抜きとったる!」
「うわ駄目ですて!ほんに堪忍しておくれやすってぎゃあああそっちのアルバムも駄目どす坊ンンンンン!!」
「うるさい!うるさい阿呆!変な写真は焼却処分や葬り去ったる!」
「ちゅうか坊の中で志摩家ってどんな存在なんどすかうわあああおとんんんんん金造廉造頼む助けてえええええ!!!」










勝呂的観測


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