偽者を神様は愛してくれない。 | ナノ




三輪×柔造


いつまで経っても幼い僕しか見てくれはらんのですねと呟くと、自然に涙が出た。無機質な、教科書の音読に近いような無感情さだったというのに、内心の熱は一気に高められてしまった。一気に苦しくなる心臓付近の胸元を精一杯に押さえつけて、畳に額を押し付けるよに背中を丸める。広い広い自室は誰も来る気配がないが、それが更に子猫丸を追い上げるようだった。

「柔造さん」

そのやわいやわい笑顔が大好きなんだ。多分この想いは、遮られてしまうけれども。








差分


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テーマ「人外ファンタジー」
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