狼まで後何秒?(青髪/甘)






「おじゃましますー」

「どうぞー!」


休日、なまえは青髪の家に遊びに来ていた。学校やらなんやらで都合があまりあわなかったので久々に二人で会えるのだ。



「もう僕なまえちゃん不足で大変なんよー?」

「嘘ばっかあ、ロリとかなんとか言ってるくせに!」

「いやいや、ロリも好きなんやけどなまえちゃんはもっと好きやでえー?」



部屋に入ったとたんに、なまえからくっついて離れない青髪。なまえも万更ではないが恥ずかしいという感情がまだ無くならないのだ

「うう、飲み物飲みたいから少し離れてくんない?」

「えー!僕としてはもうずっと離れたくないんやけど…」


私は青髪君の腕を振りほどいて、机の上の飲み物をとった。さて飲むぞとペットボトルの蓋をあけた時青髪君がやらかした。


「やっぱ離れたあらへん!」

「きゃあ!あっ…ああ!」


後ろから青髪君に突撃された衝撃で飲み物が服に零れてしまった。とてもじゃないけど、このまま着てられる状態じゃない。


「青髪君のばか!」

「す、すまへん…そや、僕のTシャツサイズ大きいから貸したげるわ!」


焦った青髪君は、がさごそと自分のクローゼットを漁ってわたしに服を差し出してきた。


「………ねえ、」

「なんや?」

「着替えたいんだけど」

「いやいや、僕見ててあげるからそのまま…」


私が青髪君を睨んだら青髪君は渋々後ろを向いた。私は貸してくれたTシャツを着たけど、ワンピース状態になってしまった。まあ身長が高い青髪君のTシャツならこのくらい当たり前なのかな。


「………いいよ?」

「どや?僕の大きいと思うけど………なまえちゃん」

「はい?」

「やばいで!それはロリなんかよりも萌えのポイントが高いで!めっさかわええやん」


ぎゅっと抱きつかれた(正面から)衝撃でわたしの体は後ろに倒れてしまった。


「う、わっ!青髪…くん」

「なまえちゃん…」

「え!ちょ、ちょっと青髪君?どうしたの?おーい!」


青髪君は、わたしの髪を撫でながらこちらを見た。


「ごめんなあ、もうなんか我慢とか吹っ飛んでもうたわ」

「え」

「愛しとるよ、なまえ」


にこっと笑った青髪君に、わたしは冷や汗を少しだけかいた。





(君の前では我慢なんて、)


借:確かに恋だった


20110917




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