それ即ち××(土御門/ギャグ甘?)





わたしは、至って普通なはずだ。変な趣味なんかなかったはずなのに、なのに、最近あるものから目が離せないでいる。



「なまえ、考えこんでどうしたんだにゃー?」

「うわ!あ、つ、土御門…」

「さっきから外ばかり見てまさに浮の空だぜよ」


はぁとため息を吐けば、私の悩みの種の張本人がのこのこやってきた。わたしの視界に入らないでよお願いだから、いや、ほんと!



「ちょっと考え事かなあ?土御門こそこんな時間まで学校に残ってどうしたの?」

「俺は暇だからうろついてただけだにゃー、んで教室に来たらなまえが居たって訳」


ちらちら、意識をしないように目線をずらしてもソレは私の視界に度々入ってくる。

ああ、くらくらする。だめだ、触りたい…いやいや!触ったらそれこそ終わりだいろんな意味で!


「じゃあ私はもう帰るね、じゃ土御門また明日」


この場にこれ以上いたらどうにかなってしまいそうなので、ガタン!と椅子を引いて私は立ち上がり帰ろうと鞄をつかむ。


「じゃ、俺もご一緒するぜぃ」

「は?いや、いいよ…」

「そんな事言わないでほしいのにゃ、たまには一緒に帰るたい」


にゃ!と言う土御門を横目にわたしは理性が崩れていく気がした。ああ、もうダメ……!


「土御門……っごめん、」

「へっ?…ななな何するんだ、なまえ!?」


わたしは堪らなくなって土御門に抱きついた。これこれ、すごい、すごいよ土御門の、腹筋!


「腹筋すごい…いや、もうだめたまらないこの触りごこち…」

「ちょ、ストップぜよなまえ!うっわ…あんま触られるのはちょっと俺の理性的にもダメにゃ気が」

ぐ、と土御門が顔を赤らめてこちらを見る。

その瞬間にはっと我を取り戻したなまえは土御門の顔をゆっくりと見上げた。


「…………ごめん、なさい」


あははと苦笑いをすれば顔を真っ赤にさせている土御門が目に入った。






(…触るのはいいけど、俺以外のは触るんじゃないぜよ?)

(えっ、あ、…はい)

((好きな子に触られてうれしくない奴はいないにゃー))



20110917




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