放課後の教室(デルタ/ギャグ甘)
◎金髪君オチ
「じゃ、先生は会議があるのでちゃんと補習しててくださいね?」
「「「はーい」」」
「上条ちゃんはそろそろ補習から足を洗ってほしいのです…」
小萌先生はそう言い残して教室を出ていった。今わたしはその補習組の中にいる、なんでかってそこで補習をしている元凶の所為。
そしてその元凶の他二名とわたしで補習居残り中なのだ。まさかデルタフォースなあいつらと一緒に補習をすることになるなんて!
「あー…やる気でねえ」
「せやね…」
「でも終わらせないと帰れない上にスケスケミルミルだにゃー」
「だよなあ、上条さんは勉強する暇などなかったくらいに忙しかったと言い訳をしてみる」
「僕だって勉強する暇あらへんかったよー」
各々が愚痴をこぼしている間にわたしは必死に手を動かす。早く終わらせて帰りたいからね
「なまえ必死だにゃー」
「当たり前でしょっ、早く終わらせて帰るの!」
「上条さんにそのやる気をわけてくださいな」
「そういえば、何でなまえちゃんは補習になったん?」
「そうだよな、いつも補習なんかならねーのに」
「不思議な事もあるもんだにゃー?」
「…………べ、べつに」
ぎく、ここで気付かれたら残りの二人にからかわれたりするのは目に見えている。
「そういや彼氏とかいんの?」
「ふぁい?!いきなり何!」
「なんだにゃー、その反応」
「まさかほんまに?!」
三人はこちらを見てくる。というか補習しようよ!なんで恋話みたいになってんのよー!
「なあ誰なん?この学校?」
「さ、さあね?」
「そういやこの前ビリビリが、お前によく似た奴がこの学校の奴と仲良く恋人繋ぎしながら歩いてんの見たらしい」
上条が指をビシッとさしてこちらを見る。マジ?!見られてたの?だらだら冷や汗をかきそうな勢いで視線を泳がす。
「え?やだなあ、気のせい!」
「んーなんか気になるな…誰にも言わねえから教えてくれね?このメンバーだけの秘密ってな」
「上条…女の子みたいね」
「かみやんは人の恋が気になるご様子だぜぃ?」
言えるワケないじゃん!と心の中で思っていると上条の携帯に誰かから電話がきた。
「お?あー、ビリビリか!なんの用だ?え?今補習中なんだよ……あー!わかったよ!五時には行く」
「かみやんは相変わらず女の子とのフラグで満ちあふれてますなあ」
「そうだミサカ!この前なまえと歩いてた奴の特徴わかるか?」
(は?…ああ、わかるわよ)
「は!?ちょ、何聞いてんの!」
「頼む!教えてくれ」
(でもなまえに悪いわよ、秘密って言ってるでしょ)
「そう、秘密秘密!」
「頼む……ミサカ」
(なっ、なな名前で…わかったわよ、ごめんねなまえ?)
電話越しに叫ぶが、上条に片想いのミサカちゃんは上条をとったらしい。ううう裏切り者!!
「えーと、なになに?金髪で…サングラスかけて、アロハシャツ着てた……って……まさか」
「僕ァ、それに当てはまる人物を一人知ってはるんやけど」
「おう俺もだ、なあ…土御門」
「そうだにゃー俺も、身に覚えがあるぜぃ?」
「「お前ら(君達)付き合ってたのかよ!(かい)」」
「……うう、バレたバレてしまった」
にやっと笑う土御門と、顔を引きつらせる上条達を横目に何も聞くまいとイヤホンに手を伸ばした、時体が何かにひっぱられた。
「と、いうワケだにゃーお二人さんは潔くあきらめるぜよ」
ちゅ、と頬に軽く口付けられて目を見開いたのは私だけじゃなかった。
(しかもその時タイミングよく入ってきた小萌先生にも見られた)
(元春ぅううう!!)
(見せ付けとかなきゃなー)
(上条さん、開いた口が
塞がらないんだが)
(つっちーもズルいわあ!)
(青春ですけど、補習はちゃんとしてくださいです!)
20111002
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