「えー、今日は二人一組で悪魔退治に出かけてもらいます」
雪男君の授業で、メッフィーランドに悪魔退治に行く事になった。二人一組で実戦テストらしいが…
「それではペアを発表します、杜山さんと奥村君、宝さんと子猫丸さん…」
今日は出雲ちゃん休みなのかーとぼけーっとしていたら、現実に引き戻される出来事が。(いや、嫌嫌嫌と願っていたのに!)
「志摩君となまえさん」
「ちょっ、なんでェエエ!?」
「若先生ー!若先生ならわかってくらはる思ってました!」
「嫌だ嫌ムリムリ!こんな変態と一緒に居たら何がおこるかわからないんですよ?!」
志摩に向けてビシッと指をさす。わたしは雪男君に抗議をする、しかし雪男君は目をそらしてあろう事か可愛い可愛い生徒に向かって、笑顔を(とびっきり黒い)
「なまえさん、仮に貴方を他の人と組ませたら志摩君がうるさいと思うんですよ」
「うっ」
「僕も一応先生ですから、無駄な騒ぎは起こしたくないんですよ」
「…………はい、すいません」
にこっと笑う雪男の横で、満面の笑みの志摩は見ない事にしておこう。ちなみにりっちゃんは勝呂君とだ(前までは山田さん、もといシュラさんがいたんだけどね)
「最悪だ……うん、」
「そないテンション落としてたらいかんて!せっかくメッフィーランドに来たんやから…」
「じゃあ……恋人つなぎはやめてくれませんか?」
「それは嫌や」
くっそ!雪男君を恨む!こんな男とペアになった時点で悪魔どころの騒ぎじゃあない。むしろ志摩が悪魔だわ!エロ大魔王!
「そら褒め言葉やで?」
「ひゃっ!こ、心を読んだ!?」
「いやいや、なまえちゃん口に出てはったから…んん、ほんまかいらしい!食べちゃいたいくらいやわ」
「んな?!」
「なんて、さすがにそれは冗談やって」
「……冗談に聞こえる冗談を言ってね?お願いだから!」
ね?と首をかしげて言ったがそれが逆効果だったらしく。志摩は思い切り抱きついてきた。ぎゃー!メーデーメーデー!助けてくださいな!
「ちょ、志摩!何しにきたか忘れてない!?」
「んー?デート」
「ちがうから、現実見よう?」
たすけてー!と叫ぶ中、わたし達が見られていたなんてそのときは気付いてもいなかった。
食べちゃいたいとか
冗談に聞こえないから
いやほんと!
(!…志摩、なんか)
(ん?どないした?)
(見られてる…気…が)
(……ほんまか?)
20111011