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 Eat me, please!

(ボニられショタロー注意!)


「てめェそれどうする気だよ」
「………おもしろいな」

ベッドの上に座るトラファルガーはしげしげと自分の体を眺めたまま何も言わないので、まさか脳味噌まで退化しちまったのかと少し不安にかられたが、どうやらそうでもないらしい。
でも会話になってねェ辺り実はやばいのかもしれない。

「話聞いてんのか?」
「まあ…とりあえず船戻るか」
「は?…その格好でか?」

自分の体を一瞥して、戻してもらうのはまた明日にでも、と呟いてベッドから下りようとするトラファルガーを慌てて引き留める。どうやら思考回路は無事なようだが、こいつは自分の置かれてる立場だとか状況を全然分かっちゃいない。何か文句あんのかよ、と言う目で見られたが、当たり前だ。


酒場で馬鹿騒ぎをしていたときに、酔っ払ったジュエリーボニーが、あろうことか目の前に座っていたトラファルガーを小さくしちまってから事は始まる。
それ自体は別にどうでもいいんだが、そのあとあの女はこいつを小さくしたまま酔い潰れて寝ちまうし、船員に担がれて帰っていくしで結局トラファルガーが元に戻ることもない。しかも小さくされたせいで服はブカブカ、肩からずり落ちたパーカーからは鎖骨が盛大に覗いていて、ズボンはできる限りベルトで締め付けたらしいがあまり意味はなさそうに見える。それに加えて言えば、覗いた肩やら首筋やらには昨日の情事を彷彿とさせる鮮烈な痕が残っていて、そのままの状態で自分の船に戻ろうとするトラファルガーを慌てて引き留めると酒場の二階にあるこの宿に連れてきたっていうのに、なお帰ろうとするこいつに溜息を吐いた。

「てめェ、そんなんで襲われたらどうするつもりだよ」
「馬鹿にしてんのかユースタス屋。能力は使えるんだからそう変わりないだろ」

確かに海賊としてこいつを心配する意味はない。二億の賞金首が高が体が縮んだぐらいで殺られるとも思わねェ。
そんなの全部前提として声かけてんだから気づけよな、と頭を掻いてもトラファルガーが気付く訳もない。そんなこいつに、だから恋人として心配なんだよ馬鹿、と声を荒げるわけにもいかない訳で。

でもまあ戻るのも明日でいいか、と座り直すトラファルガーにほっと息を吐いた。別に分からなきゃ分からないでもいい、俺が傍にいれば。



「ユースタス屋」

ブカブカの服から指先だけを出したトラファルガーに手招きされて、それが何だか可愛く思えて催促されるままベッドに近寄る。そしたらぐいっと引っ張られて、体勢を崩すとそれでも小さくなったこいつを押し潰さないように苦心してベッドに手を置けばぎしりと重みを受けて鳴いた。それを尻目に唇に触れるのは、よく見知った柔らかい感触。

「てめっ、何して…!」

驚いてトラファルガーを引き剥がせば不服そうな眼を向けられる。キスしてくんねぇの?と頬を膨らませるとこちらをじっと見つめてきた。そうだ忘れてた。こいつ酔っ払ってたんだった。

「ユースタス屋ー」
「俺はまだ人としての道を踏み外したくねェ」
「なんだよそれ!」

例え海賊とはいえ、この首に三億が懸かっていようといまいと、馬鹿らしくはあるが最低限人としての道は踏み外したくない。だってそうだろ、こんなトラファルガーの縮んだ姿とはいえ餓鬼に手出したらそろそろ人間としての終わりが見えてきてしまう。

まだ何かぶつぶつ言ってるトラファルガーの頭をポンポンと叩くと、いいこはもう寝る時間な、と言ってベッドに体を横たえさせる。そうすればまたムッとしたような顔をしたので、面白くて膨れた頬をつついた。うわやべェ、本当餓鬼みてェで可愛いかも。

「餓鬼扱いすんなよ!」
「どう見たって餓鬼だろ」

明日になったらジュエリーボニーのとこまで連れてってやるよ、とそれはもう今日は寝ろという合図。ここでこいつ寝かさなかったらギャンギャン騒ぐだろうし、とっとと寝かしつけちまうに限る。

「…ユースタス屋ー」
「まだ何かあんのか」
「あのな、こどもって感度がいいらしいぜ」

唐突に訳の分からないことを呟いたトラファルガーは、知ってた?とにんまり笑う。皮膚が薄いからどうの、と話し始めたこいつに眉根を寄せた。幼い顔立ちには不釣合いの、笑い方だけはいつものトラファルガーと変わりねェから何だか変な気分になった。自分の見た目をわきまえて餓鬼らしく可愛く笑ってりゃいいのによ。

「だからユースタス屋といまシたら、ちょー気持ちいいかも」

長ったらしい説明を終えて、最後にトラファルガーはそう言った。ぶるりと身悶えする体は、きっと俺とヤッてるところを想像したせいだろう。こちらを見上げる瞳には熱が篭っていて、吐き出される言葉も甘ったるい色を孕んでいる。ぺろりと唇を舐めて、ユースタス屋、と囁くように呟かれた。

「…俺をどこまで引き摺り落とそうとする気だよ変態」
「んなこと言って満更でもねぇくせに」

にやっと笑ったトラファルガーが腹立たしかったので、途中で根上げんじゃねェぞ、と吐き捨てるといつもより軽い体を膝の上に引き寄せる。んなもん上げねぇし、と笑ったトラファルガーの唇を、もう黙れ、と告げる代わり塞いでやった。



「んっ、ふぁ…ん、ん…」

入り込んだ口内はいつもより熱くて狭い。舌を入れればそれだけでいっぱいになって、それにトラファルガーは少し息苦しそうな顔をした。
絡められた舌もいつもより小さくて短い。そのせいか、必死になって舌を動かすトラファルガーがいて、これはこれで面白いかもな、なんて思いながら、その舌全体をねっとりと愛撫した。そうするとびくりと肩が小さく跳ねて、続けざまにいつも通り歯列をなぞり舌を吸って上顎をなぞると、くたりと体から力が抜けていく。

「ふゃ…っ、ん、んー!」

特に普段も弱い上顎は、舌先で触れるとトラファルガーの体は大袈裟に跳ねた。それが面白くて何度も愛撫してやると、逃れるように肩を押されて口端から咎めるような声が洩れる。そんな抵抗物の数にも入らないので、後頭部をしっかり掴むと引っ込む舌を絡めて強く吸った。

「っ、ぁ、は…はぁ…バカスタス、っ、しぬ…」
「気持ちよすぎて?」

唇を離すとトラファルガーの瞳は涙で潤んでいて顔を赤くしながら肩で荒く息をしていた。それに冗談交じりに問えば、酸欠でだ馬鹿、と頭を叩かれる。でももちろん痛くはない。

「死にそうなら止めとくか?」
「っ、すんに決まってんだろ…お前だって堪えられないくせに」
「上等」

にやっと笑うと服の役目を果たしていないその中に手を突っ込んで乳首に触れる。するり、と捲り上げると露になった片方を口に含んだ。ぺろりと舐め上げると強く吸い付いて。もう片方は指で摘まんだり押し潰したりすれば、柔らかなそこは、どんどん硬く、赤く色付いていく。

「んぁ、ひっ、ぁ…」

いつもより少し高い声はいつもと違った艶を含んでいて、まだ少ししか弄っていないのに芯をもって尖り始めたそこもいやらしく主張していた。ぷくりと赤く腫れたそこを徐に指で弾くと、トラファルガーの体はびくんと揺れて、強めに吸い付けば体が仰け反る。

「ひぅ、ゃ、ゃ…あっ!」

感じやすくなるってのも強ち嘘じゃねェかもな、と自分の上で淫らに喘ぐトラファルガーを見やる。少し触れただけで大袈裟に反応するし、瞳は与えられる快楽に泣きそうに歪んでいる。眉根を寄せて堪えるトラファルガーに、犬歯を使って少し強めに歯を立てるとびくびくと体を揺らして、堪えきれなくなったのかぽろぽろと涙を溢した。

「ゆ、すた…ゃ、いた…っ!」
「痛くされた方が気持ちいいんだろ?こっちも乱暴にされるのが好きだよな」
「な、ちが…っ、ひっああ!?」

ベルトを取って下着ごとズボンを取り除くとだらだらといやらしい自身に手をかける。ぐちゅぐちゅと音を立てて言葉通り乱暴に扱い抜くと、大分気持ちいいのかトラファルガーは泣きながら首を振った。

「あっあ、ゃっ、ふぁぁっ…!」

ぎゅっと俺にしがみついてくるこいつに目を細めると、抜き上げながら先端の孔に軽く指を引っ掛けてぐりぐりと刺激してやる。
そうすればぽろぽろ涙を溢しながらこちらを見上げて、もうイきそう、と。

「あっ、あっ、ゃ、だめ、イっちゃ…っ!……や!な、でぇ…?」

びくびくと体を震わせてイきそうだと訴えるトラファルガーににやりと笑うと射精を促すように激しく抜きあげて…その一歩手前で手を離した。
もちろんイけると思っていたトラファルガーは突然のことにじわりと瞳に涙を浮かべる。なんで、やだ、と啜り泣くように言われて、いやらしく動く腰は自分の意思では止められないのか、懇願されるように見つめられる。その姿に口端をつり上げるとそっと耳元に唇を寄せた。

「イきたい?」
「ん、ひぁ、ぃきた…っ!」

つつつ、と先走りを垂れ流す自身に触れればトラファルガーの腰がびくりと跳ねる。おねがい、と涙混じりに呟かれて、トラファルガーをベッドに横たえると左右に大きく足を開かせた。そうして勃ちあがった自身をべろりと舐め上げるとその瞳が快楽に見開かれる。

「ぁ、ひぁ!?ゆー…ぁあ!」

こいつが何か言う前に口に含むと跳ねる腰を押さえつけた。小ぶりなそれは余すことなく口内に入ってしまい、舌で嬲って強く吸い上げてとにかく全体を愛撫してやるとトラファルガーはふるふると首を振った。

「あっ、ゃだ、ゆー、たす…あ、いく、ぃ……あっ、ゃめちゃ、やぁ…っ!」
「やめねェよ。イっていいぜ」
「ひゃあ!ばか、しゃべ…ぁああ!」

一度限界まで追い詰められて焦らされたことを思い出したのか、やめたら嫌だと首を振ったトラファルガーに目を細めると、尖らせた舌先で先端を押し拡げるようにぐりぐりと弄ぶ。そうして強く吸い上げれば、内腿をびくびくと震わせて口内に白濁を吐き出した。



「んぁ、は……ひぁっ?!や、ゆー、ゃだぁ、はなし…!」

一度達したせいで勢いをなくした自身にぺろりと舌を這わすと、続いて残滓も全て吐き出させようと先端を強く吸う。達したばかりのところへ与えられた快楽は苦痛の方が大きいのかもしれない。やだやだ離せとシーツを蹴って逃げようとするトラファルガーの腰をしっかり掴むと、くちゅ、と再度舌で愛撫する。

「ひぅ、あ!やだ、まっ…ゆー、すた、やぁ…あっ、あっ、や…!」

しゃくり上げたトラファルガーを無視して舌を這わせば徐々に自身が反応し出す。無理矢理勃たされたと言っても過言ではないそれに、散々快楽混じりの苦痛を与えたところで漸く唇を離した。

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